詩人:soRa | [投票][編集] |
少し疲れていたから
真夜中の街あかりの下を
とぼとぼと歩いた
眠らない街
群衆に溢れてる
楽しげにはしゃいでいる奴らの
悲しむ処なんて僕は知らない
僕の悲しみも
奴らには分かるはずもないだろう
あんな大人にはなりたくないと
こんな大人になって
あの頃に戻りたいなどと
愚かな憧れを口にすると
待ち構えていたように
自己矛盾が微笑みを誘う
眩しすぎるほどの街あかりに
溶け入ってしまいそうな都会の夜空の星は
とてもちっぽけで
まるで僕みたいだ
この街での心の疲れは
何の意味も持たないから
雑踏の中にすべてを捨て去ることで
なんとかバランスを保っているのかもしれない
だから今日も疲れた心の捨て場所を求めて
この街を彷徨い歩いている
そんな街のノイズはとても素敵でここちよい
掃き溜めのようなこの街が僕は好きだ