詩人:soRa | [投票][編集] |
繰り返される事の無い夜の街のノイズは
いつも新しいから飽きることが無い
ほら今夜も誰かの悲鳴が聞こえているよ
そんな時降りしきる光の中で誰もが脅えるんだ
そう
でもそれはその悲鳴にではなく
この街の無情さに恐怖しているんだね
僕はと言ったら相変わらずで
ゼブラの路上の真ん中で
それぞれの身勝手な思いをいちいち考えてみたり
すれ違う人ごみの
そのひとりひとりの顔を出来るだけ覚えてみたりと
意味も無く忙しい時間を過ごしている
それが結構大変でね
だってね
信号が赤に変わると
走って戻らなきゃいけないからね
誰にもぶつからないように
地下鉄の入り口の所まで戻ってくるんだよ
運よく無事にたどり着けても
地下鉄から出てくる人とぶつかっちまうから
最後まで気が抜けないんだ
これでもいろいろ考えてるんだからさ
馬鹿呼ばわりするのはよしてよね
さあそろそろ君に逢いに行こうかな
また今日も空に少し近づいた
高層ビルの工事現場を見上げながら
公園通りの教会で祈りを捧げたそのあとで