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soRaの部屋


[40] 制圧
詩人:soRa [投票][編集]

僕は壁に挟まれて
だんだんと小さくなった

この壁は薄っぺらだけど
きっと君にさえ僕が見えなくなるだろう

僕はずっと待っていたんだ
疲れていたから
眠ってしまったこともあったけど
それでもほんの一瞬だったんだ
誰かが吐き捨てた煙草の煙がけむたかったし
夜だというのにいっこうに光が降り止まなかったからね

とうとう身動きも出来なくなって
僕はまた小さくなった

この壁は何で出来ているのかな
誰かが壁の向こうで押さえつけているのかな

寂しいね
寂しいよね

弱いものはいつまでたっても
弱いままで
少しでも前に出ると
こうして閉じ込められてしまうんだ

でもね教えてあげるよ
四方を囲まれたって
足許を掘ることっだって
頭上をよじ登ることだって
きっと
きっと出来るんだよ

少し疲れているから
今すぐには出来ないけどね
もしも聞こえているんだったら
答えてくれないかな
弱きものを閉じ込めたりして
それで満足ですか
そのためにこの世に生まれてきたのですか

どうか
どうかお願いです
教えてください
貴方の命はどこから授かったのですか
もしも僕と同じ道を辿って
この世に生を受けたのならば
僕は全てを諦める事だって
構わないから

僕はずっと待っていたんだ
貴方が答えてくれるのを


2003/10/19 (Sun)

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