詩人:安曇 | [投票][編集] |
一人きりの笑顔でいつも
平気だった、だって
それしかなかったから、いつも私は
一人きりだったから
そんな私の笑顔を見て、
貴方は悲しいねって言ったの。
そんな、貴方の涙は
今まで感じたどんなものより
暖かくて、私はもう笑えなかった。
一人きりの笑顔はきっと
私なりのサインだった。
一人きりは悲しい、という
私なりのサインだったの。
詩人:安曇 | [投票][編集] |
もう、二度と開けることのない白いドア
何度も自分に言い聞かせていたけれど
いざ、最後となると
心が痛い。
白いドアを開けると、いつも貴方の笑顔いた。
嬉しい時も、悲しい時も
喧嘩して腹を立てている時も
それは変わらなくて、貴方の見慣れた笑顔を見ると
私はいつも、体の力が抜けるんだ。
おかえり、が好き。
貴方が言う、おかえりが好きだった。
過ぎた日々は、簡単に思い出と呼ばれてしまうけれど
白いドアを前にして、私は泣いた。
もう、戻ってこない事を
痛いくらいに感じてしまったから。
泣いている私なんか、お構いなしに
白いドアは、バタンと音を立て
何も変わらすに、ただ同じ場所にいる。
誰かが開ける事を心待ちにしながら
白いドアは
ただ、そこにいた。
詩人:安曇 | [投票][編集] |
髪の毛を切ったら、悲しくなって
泣かないと、心に誓った決意が
たったの
一時間で崩れ落ちた
貴方が綺麗だと
撫でてくれていた髪の毛が
無造作に床に散らばっている
まるで、
貴方との愛が落ちてしまったようで
なおさら悲しくなった
笑ってさよならしたい、
なんて私にも強要しないで
泣き叫んで、
嫌だとすがることも出来なくなった
私の想いは、
聞かなくてもいいんだね。
まるで、
仮面を付けたような笑顔でさよならした私を
貴方は赤い目で見ていた
床に散らばった髪の毛も
綺麗に片付いて
残ったのは、
貴方との思い出と短くなった茶色い髪。
さよならなんて、
言いたくなかったのにな
すごく好きだったのにな
…好きだったのにな。
詩人:安曇 | [投票][編集] |
赤く染まった貴方の笑顔が
とてもとても愛しい。
夕日のせいなのか、それとも・・・
なんて、馬鹿な妄想を繰り返して
にやにやしそうな自分を、何度も押し殺していた。
君が楽しそうで、
僕らだけのこの空間があまりに嬉しくて
僕は頭がおかしくなりそうだった。
空も紅く、君も紅く
きっと僕も紅く染まっている。
観覧車の中で、僕らは紅い想いを募らす
空に溶けそうな瞬間、隣に君がいる
・・ずっと、このままいたいな
詩人:安曇 | [投票][編集] |
あの頃はいつも、
冒険したいねって囁いては小さく笑って
いつか、二人でしようねって
柔らかく指切りしていたね。
二人で見る星空は、
いつもいつも綺麗で嬉しくて
どっちが先にオリオン座を見つけられるか競争したり
星座で、知っているのが
オリオン座だけだったけど、
いつもいつも、
オリオン座は綺麗で、楽しいものだったね。
流れは速く、止めることはできず
二人は流れに流されて
嫌でも年を重ねていった
まるで、あの指きりが幻のように
薄れて、薄れて・・・
今では、
夜空を見上げることも無くなり
冒険なんて、自分には無縁な世界だと決め付けた。
星空も、まるでただの飾りのように
見向きもしなくなったこと
ふっと思い出しては悲しくなって
今では、滅多に会わなくなった
君を想う。
あの頃は、当たり前のように
いつも二人くっついていたのにね。
会おうと思えばいつでも会える、と
会わなくなっていった二人。
星空も、あんなに綺麗で楽しかったはずなのに
冒険したいねって囁いては小さく笑って
いつか、二人でしようねって
柔らかく指切りしていたあの頃には
どんなに願っても戻れないけど、
いつか、を二人でしようよ。
私は、携帯電話のボタンを押した。
『ねえ 冒険しようよ、二人で。』
詩人:安曇 | [投票][編集] |
叶わない願いのほうが多い事、
私だって知ってるよ。
だって、どんなに願っても
逢えない時は、逢えないし
独りで越えなくちゃいけない夜もある。
・・そっちのが多かったりする。
泣いても泣いても、
報われない想いは数え切れず
わかっていても、
心は泣いて貴方を求める。
人は、強いと言ってみたり
人は、弱いと言ってみたり
強くて、弱くて。
だから、人は泣いて心の痛みを流しているんだ
どんなに貴方に逢いたくても
逢える日はごくわずか・・。
泣いて泣いて、もういいや。
叶わない願いなんて、私の中から消えてしまえ。
貴方も、私も・・。
詩人:安曇 | [投票][編集] |
例えば、
花火をやり終えた切なさとか
人込みの中での孤独とか
楽しいのに、騒がしいのに
どこか切なさに覆われて
なぜだろう、と考えてみても
答えは最初からわかっているんだ。
楽しければ、楽しいほど
騒がしければ、騒がしいほど
あなたのいない右側に、悲しみを思い出す
あなたが私に残した傷の
後遺症に襲われている。
詩人:安曇 | [投票][編集] |
甘美な泡に飛び込んだ
私の恋は甘く、淡く
その下にある
苦さに気付かず、溶けていく
愛しさは甘く、
愛しさは苦い。
甘い泡は私の温度に溶けていき
苦い海へ近付ける
苦く、茶色い海は
甘いだけじゃない、と私に告げて
涙が混ざり、不安が溶けて
茶色い海はここにいる
白い泡と茶色い海が混ざって
甘美な泡と、苦い海が混ざって
ほろ苦い、
私の恋を知らせる
甘美な泡に飛び込んだ
私の恋は甘く、淡く
ほろ苦い
詩人:安曇 | [投票][編集] |
きっと、
これでよかったんだ。
いつか、そう思える時がくるんだろうか。
今は辛くても
あの時、あれでよかった
って笑える時がくるんだろうか
心は潰れそうに痛いけど
涙腺が壊れて涙が止まらないけど
この心も、涙も
癒されるときがくるんだろうか
今は、わからない。
いつか、のことなんか
でも、でも…。