詩人:安曇 | [投票][得票][編集] |
またこの季節がきたね。
肌を刺す風に、枯葉が舞散るこの季節
他愛のない話を何時間も話してたこの公園に
私は一人でいます。
体の芯まで冷えきって
二人で震えて飲んだ缶コーヒー
実はね、コーヒー苦手だったんだ。
とてもとても苦いから
どうしてあの時手を離した?
あの時の想いが、今も胸を締め付ける
どうしてあの時、目をそらした?
溢れるほどに好きなのに
最後のデートの帰り道
あなたはミルクティーをくれました。
本当の最後に優しくするなんて
ズルイよ。
今日
この公園にきたのはね
新しい一歩を踏み出すため
久しぶりに飲んだ缶コーヒー
やっぱり苦くて少し涙が出ました。