詩人:安曇 | [投票][得票][編集] |
雲が青に溶けた空に
飛行機雲が線を引きながら流れていく
ゆっくり
夕焼けに染まる時間
先輩の横に私はいて
一緒にそんな空を眺めていた
静かに流れていく飛行機雲を気にしながら
先輩の横に私はいた
先輩は私よりもこの空に近い
髪の毛も、顔も、耳も、肩も
先輩は私よりもこの空に近い
だから
私よりも先に空の色に染まっていくの
気が付けば飛行機雲は消えていて
空が夜に近づいていた
今日で何かが変わること
私は知っていた。
だから黙りしてるって
いつものようにからかってこないって
こんなにも胸が苦しいんだって
私は知っていた。
変わらないって思い込んでいた事が
今の私に刺さる
空が夜に変わった今
私の横に先輩はいない。