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安曇の部屋


[222] 私はいた。
詩人:安曇 [投票][得票][編集]

雲が青に溶けた空に

飛行機雲が線を引きながら流れていく

ゆっくり
夕焼けに染まる時間


先輩の横に私はいて


一緒にそんな空を眺めていた

静かに流れていく飛行機雲を気にしながら


先輩の横に私はいた


先輩は私よりもこの空に近い


髪の毛も、顔も、耳も、肩も


先輩は私よりもこの空に近い


だから
私よりも先に空の色に染まっていくの


気が付けば飛行機雲は消えていて

空が夜に近づいていた


今日で何かが変わること
私は知っていた。


だから黙りしてるって

いつものようにからかってこないって

こんなにも胸が苦しいんだって

私は知っていた。


変わらないって思い込んでいた事が

今の私に刺さる





空が夜に変わった今


私の横に先輩はいない。

2006/03/11 (Sat)

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