詩人:安曇 | [投票][得票][編集] |
ちっちゃい筒を
くるくる廻して
あの子が
にこにこしてたから
あたしも
欲しくなったんだ
でも、貸してって言ったのに
ダメだって
だから、
自分で探してみたの
トイレットペーパーの筒は
丸くなった景色だけ
ポテトチップスの筒は
真っ暗だった
ねぇ、
その筒はどこが違うの?
もぉ、いいや
って隅っこで小さくなってたら
あの子が貸してくれたの
赤く可愛い筒
恐る、恐る
覗いてみると
きらきら、きらきら
あたしの右目だけ別世界
きらきら、きらきら
宝石の中に入ったみたいに
きらきらしてた。
あの子は自慢げに言ったの
綺麗でしょ。
万華鏡ってゆうんだよ
幼い頃の思い出
ひきだしの中のぼろぼろになった
赤く可愛い万華鏡
あの子とお揃いの万華鏡
今日、久しぶりに別世界に行ってみよう