詩人:安曇 | [投票][編集] |
卒業って言葉だけで
妙に力があって…
好きなものから
離れなくちゃいけない言葉
夕日に染まった放課後の教室
静かで居心地が良かった音楽室
校庭からは部活の声
あの人の横顔も
もう見れない…。
あの、校庭にいたのに
入学って言葉だけで
妙に力があって
新しい世界に飛び込む言葉
見たことない、少し古ぼけた体育館
教室も、どこかよそよそしい
不安と希望だなんて
人は言うけど
私の場合は不安しかなかったよ
校庭にあの人はいない
新しい学校に少し怯え
少し大人の先輩を見てみる
―楽しそう
あっ
今、心が動いた
新しい世界に
新しい感情
私はゆっくり歩きだす