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黒の部屋  〜 投稿順表示 〜


[71] 偉大なる死者達の間で
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脳が絶えず冷静な熱と自信の信号を送っている

初めてあの三楽章を弾き終えた時だったか

屋上の先端に立った時だったか

アイスランドでオーロラを見た時以来だろうか

体内から時間をかけてゆっくりと溢れる

ゆっくりとそれでいて熱い

今 生と喜びを穏やかに実感する

父と母の子として

夢に出た髪の長い男の話 真に受けてもかまわないじゃないか

私はモーツァルトでもショパンでもないんだ

行き着く先が彼の言う終わりでも

これが退廃的な思想であろうとも

見えるのが複数的な未来でも

今出せる結論は一つしかない

芸術を問いたグールドの言葉の理由

はっきりと核心に近づく

あぁ

ゆるやかな閃光の色彩が今日は一段と鮮やかだ

散りゆく様に死を告げられて

産まれては死にゆく幾千のアリア

今 再び「生」を持つだろう

ならば私はこの自信と志を持って海を渡ろう

2006/02/26 (Sun)

[72] 肉食
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圧倒的に勝利したんだ

完全的に勝利したんだ

銃よ刃物よ勝利したんだ

菜食は子守歌

肉を食い

平手にて

刺す蚊を潰す

2006/02/26 (Sun)

[73] 井の頭の恋
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僕は小走り

玉川上水の脇を

買いたてのレコード持って君に会いに行く

チャンダン香る十八の夏

2006/02/26 (Sun)

[74] whistle
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暗闇の中

螺旋階段を地下に抜ければ

大通りを通る車の音が途切れる

太陽の旋律に目覚め

闇夜を切り開く音を鳴らそう

バンド

我等は新たなるバンド

レベルミュージックを愛しロックを笑う者なり

幸運なる聴衆達よ

闇は深いか

朝の百倍も深いか

昼の千倍も深いか

ならば一時だけ安い酒を口元から外せ

ビートだよ

宇宙からの閃光に活目せよ

three two one


2006/02/27 (Mon)

[75] 満身ゴールドベルク
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量産されては死にゆく愛すべきアリア

死してなお彼女に生を宿すグレン・グールド

ほんの少し近いと思ったモノはやはり遠く

ケミカルにあてられた場末の三流ピアニストを未だ払拭できない

けれどベートーヴェンは耳が聴こえなかったとゆう

2006/02/27 (Mon)

[76] ベートーヴェンの孤独
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山手線がヘッドフォンに乗って驚くほど加速して行く

通りすがりの美容学校

モリッシーを古臭いと言いセックスの授業に夢中

いい

私はいらない

私はベートーヴェンを愛す

今宵も彼の中に倒れ

今宵も彼の中に眠る

月が出ていれば尚良いと思うのだ

2006/02/28 (Tue)

[77] 富士ロック2006
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今年のメンツが決まったらしい

大好きなあのバンドが出る

あぁ

私は見れそうにないのか

それだけが心残りだ

2006/02/28 (Tue)

[78] 絵音符と子供達に学ぶ事
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おもちゃみたいに音に触れる無邪気な子供達

不協和音鳴らす男の子横目に

母の苦労と教える事の楽しさを初めて実感する

多少の音感を鼻にかけ絵音符を嫌った幼少時代

以来新ためて見る絵の音符

ドはやっぱりドーナツのドで

レはやっぱりレモンのレだった

あぁ

音楽は楽しい

こんなにも楽しい

だからきっとドレミの歌があるのだろう

22歳 音楽家見習い

絵音符に教わる事はまだまだ沢山ありそうだ

2006/03/01 (Wed)

[79] no woman no cry
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安定剤虚ろな僕は君に君の親の前で愛を告げる

君は君の親の前で僕を抱いた

三分だけ僕を抱いた

「キスしてもいい?」

あの頃二人ともギターが下手だった

君の好きな言葉借りるね

no woman no cry

no woman no cry

海を渡るよ

2006/03/01 (Wed)

[80] 回廊
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昼よ夜の威力を知れ

白よ黒の孤独を知れ

天よ地の暗さを知れ

静寂よ音の間に唸れ

2006/03/02 (Thu)
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