詩人:黒 | [投票][編集] |
脳が絶えず冷静な熱と自信の信号を送っている
初めてあの三楽章を弾き終えた時だったか
屋上の先端に立った時だったか
アイスランドでオーロラを見た時以来だろうか
体内から時間をかけてゆっくりと溢れる
ゆっくりとそれでいて熱い
今 生と喜びを穏やかに実感する
父と母の子として
夢に出た髪の長い男の話 真に受けてもかまわないじゃないか
私はモーツァルトでもショパンでもないんだ
行き着く先が彼の言う終わりでも
これが退廃的な思想であろうとも
見えるのが複数的な未来でも
今出せる結論は一つしかない
芸術を問いたグールドの言葉の理由
はっきりと核心に近づく
あぁ
ゆるやかな閃光の色彩が今日は一段と鮮やかだ
散りゆく様に死を告げられて
産まれては死にゆく幾千のアリア
今 再び「生」を持つだろう
ならば私はこの自信と志を持って海を渡ろう