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黒の部屋


[8] 白龍雲
詩人: [投票][編集]

雨…

傘をさすのが嫌いでもここでは関係ない

傘はささないが濡れるのが好きな訳じゃないから

菓子でも食いながらゆっくり帰るよ

脈々と流れる路線と生活

確実にそこに存在するという事実

幸せも不幸せも

志すらわからなくなる

山あいを通り抜ける白い竜

顔も尾も視界に入らないくらい大きい

本当にあの雲から飛び出してきたのだろうか

竜を追って気付けば母のふるさとに

そこには曲刀を持つ者はいない

ガムを咬む少年

見つめる先は文明の死

その下には美しい者の死

大好きなレストラン

愛想の悪い店員

風でできる水面の波

幾つもの波紋を作る

ただ人だけが思う…

ただ人だけが思う…

元は全てあなただったんだろう

寂しく大きくて美しい

全てがあなただった

私はあなたからもらいすぎた

何もかもあなたに無い物を求め過ぎた

そしてこれからも

これからも

人間だけが…


2005/12/15 (Thu)

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