詩人:空白 | [投票][編集] |
きつくきつく
しめたのに
ぽちゃん
ぽちゃんと
おちてくる
ぽつり
ぽつりと
しみていく
それが
なみだか
ためいきか
しらないうちに
こぼれてる
それが
うそか
ほんしんか
ろかされた
それが
いいのか
わるいのか
すいどうすいの
あじにけちつけ
うしろむき
かねでかう
ひょうじさえ
なんだか
うそがみえかくれ
まだ
かるきくさい
なまぬるい
ほうがいい
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荒れ狂って
息ができない
空蝉と
絵空事が同居する
おままごとな日常
簡単だ逃げるなら
恐怖だそのままなら
苦しい空気が薄い
結局箱の中で
木霊する苦しみが
騒がしく触れて
沁みが
既に体中
世間知らずで
その光しか知らぬ
太陽に遠い向日葵
近づいて
遂に堕ちたい
手を伸ばせば
途中まで
なかなかどうして
煮詰まっていく
抜けていく
螺子だ
ノイズの中で
早く軽くなれば
広がったそこに
増やすもの
隔てるものを
放棄して
ますます
魅せられていく
無数のノイズ
目眩の正体
もうすぐ僕は
やっと僕は
ゆっくり歩ける
ようやくさ
楽々行けるだろ
リアルはなかった
類似は嫌悪
冷静だよもの凄く
論理なんて
解らないだろ
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宛名のない
色んな色合いの
薄い手紙
映像だけの
おかしな手紙
形のない
距離を感じて
繰り返し
景色を
この場に
再生する
しきりに
過ぎ去りし日を
静寂の中で
そうした存在
立ち止まった
調整中の心を
連れていく
手が止まらずに
扉を開ける
なんとはなしに
日常を消して
ヌイグルミになる
寝不足の頭で
のさばる罅
背景に浮く
否定する日々
不思議と癒える
減ってくイライラ
ほらページを開けば
まだ幼い私が
見えるんだ
向かい合わせの
めいいっぱいな
もう一つな自分
夜間に届く
夢見る瞳
予告のないドラマ
ラストはいつか
理想は幻想
留守中の夢
連絡とれない平和
濾過されない矛盾の中
私は生きてる
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頭が悪いよ僕はと
いつも声に出して
嘘くさい世界に
エンガチョ
追いつけない
関係を確認する
期待するから
苦しくて
結局失望する
困ったもんだね
最初から
知っていれば
素直に
世界を好きには
存在を好きには
多分ならなかった
千切れた断片に
躓いては
手当を受けて
突然突き放されることも
なかったね
滲んでいたのは
塗り潰された世界
捻った
ノートから
初めて学んだ
人だった
不思議なのは
変なのは
本当を知ることは
間違ったことだと
未知は未知のまま
無知は無知のまま
迷惑なんだよ
問題は今も
やるせなく増えて
唯一なんだ絶対は
予想はもういらない
ライトは
理性に当たり
ルールを作った
冷凍保存された
論文に構築されて
わかったことが
真実なの?
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ありがとうを
言えなくて
薄っぺらい嘘で
営業スマイル
起きてるか解らない
回路でひたすら
綺麗事並べてる
下らないね
消したいこと
壊したいもの
更に増えたよ
四季折々
睡眠不足で
世間に溺れる
疎外感
助けても言えない
小さな嘘と
継ぎ接ぎだらけの
体たらく
閉ざしたドアの
無くした鍵穴は
似せた鍵で
塗り潰した
眠い頭で
のっかる波に
始めから
ひたすら溺れて
不思議なんだ
部屋にいるのに
ほらここにいるのに
間違いだらけ
見境無く
無秩序の無色透明
目に見えなくて
もがくだけだ
約束したんだ
指切りで
夜に負けないって
落書きだけ増えて
理想が減ってく
ルールなんて
連日無視して
老人のように
解ったフリして
限られた時間を
無駄遣いするんだ
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私は私なのか
論理のない露悪さ
例外のない劣等感
累積する類似が
理解できない罹患
落下していく楽観と
夜毎蘇る恐怖は
許されぬ夢物語
優しい闇の中は
模範的な目標
目まぐるしい目眩
無添加な矛盾
未使用な未来が
間違い満載で
ほくそ笑む方針
平和は編集された
普通が不思議な
比較的非常識な日常
歯痒い白紙
ノートに残せず
根深い螺子が
抜けぬまま
滲んだ日記
何故何度も
取り敢えず閉じて
展開を提供
つまらない通常は
知識欲で致死量
例えば沢山
それをそのまま
世界にセットすれば
姿は何桁かの数字
システムの下で
最適な作品ですか?
この効率の悪さは
継続する現在が
空虚な苦痛で
消えたい疑問しか
紙に書けない
可笑しさに溺れ
笑顔の嘘を描いた
泡沫な運命共同体
行き当たりばったりの居心地の良さを
ある程度は愛している
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僕の言葉は
宙を舞い
誰かに届く前に
意味を失う
誰かの言葉は
僕に届かず
壁にぶつかり
意味さえ壊れた
既成の言葉は
無数の辞書に
彩られ
ひとつの言葉は
無数の理屈を
詰め込まれ
肥大していく
誰が解るというのさ
無数の意味から
ひとつの意味を
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薄汚れた手で
私に
触れるな
高々と
掲げた旗も
継承者はなく
飛び交う言葉が
銃弾の雨と化し
純粋たる教えは
地を這うのみ
私は
血を流すために
生まれたのではない
私は
私は
苦しめてばかりだ
本当に
救われるべき人を
雲間から
下界を
覗きこむ
涙と怒りが
身体を震わす
寂しさを
紛らわすために
創らねば
よかった
私を模した
人間など