深夜二時誰も彼も寝静まった夜の帳何も聞こえないというのは嘘でいつも無音の音階に包まれている静寂に潜む確かな音は僕にしか聞こえないのか自然と澄んだ鼓膜に響く怒りと悲しみと寂しさが煩くなる前に仕方なく忙しなく親指を動かし深夜三時どこまでも深く深く僕を包む
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