鏡の中で。

私が笑ってる。

私以上に笑ってる。

私は笑えないのに。

おかしな鏡。

街から消えたあなたの背中を追って。

私もこの街から影を消しましょう。

逢いたいあなたに逢えないくらいなら。

あなたの背中を追いかけて。

あなたの影を踏みに行くの。

白いドレス。

憧れるものです。

ブーケを携えて。

ヴェールで隠して。

人前のキスは恥ずかしいけれど。

憧れます。

私の両親にも。

見せてあげたいから。

私の人生において。

あなたたちに最大の感謝を送る日。

このままずっと病気だったら。

またあの人から。

「大丈夫？」。

お見舞いメールを。

送ってくれるかしら？

また風邪ひいた。

また熱がでた。

また居ないあなたが三人いる。

大好きなあなたがたくさんいたら。

どのあなたにしようか。

迷ってしまうけれど。

それでもあなたはもう居ないんだね。

歩いても辿りつけない。

飛んでも辿りつけない。

船でも辿りつけない。

あなたの心は水平線そのもの。

大好きな貴方が。

遠くに行ってしまう夢を。

見てしまって。

また貴方に。

逢えなくなると。

思ってしまう。

昼休みの公園で。

温かい缶珈琲。

あの人から誘ってくれた。

ホンの僅かなお茶会。

すっかり冷めちゃったけれど。

ほら。

手と心はこんなに温かい。

昨夜は誰と過ごしたのですか。

移り香。

私のものではないですね。

甘くて甘くて。

吐き気がします。

八重櫻。

咲き誇るかの。

雪化粧。

あなたに見せたい。

想　の一文字。