詩人:CHAOS | [投票][編集] |
何故か…
無償に顔が
みたくなったんだ
あわせた両の手が
妙に離れず
久々に
なんとも云えぬ
安堵の時が流れた…
酒は極上に甘く
体がすんなりと
受け入れる
例えば己の
欲を願うてみても
例えば皆の
平和を願うてみても
何を念おうが
全てがちっぽけに感じる
なぁ…じじぃ…
善も悪も
どうでも良いのか
全てを無にして
しまうんだな…
ひっぱり出した
掛け軸は
もう破れそうに古い…
描かれた
その眼は紅く
据えた眼差し
着物は古びれ
木の杖から生える
枝すら気にせず
堂々たる気は
全てを無にする
酒は旨いか…
導きの神とふたり
静かな宴をした…