詩人:櫻 | [投票][編集] |
鐘が鳴る
十二時の鐘が
もう行かなくちゃ
あなたに本当の私を見られる前に
私はあなたの思う
ダイヤモンドの様な女じゃない
宝石のフリした
小さな小さなガラス
魔法使いの出してくれたドレスが重い
ガラスにドレスを着せても
ナニも変わらないのに…
鐘が鳴る
十二時の鐘が
急がなくちゃ
あなたの中の私が
ガラクタになってしまう前に
詩人:櫻 | [投票][編集] |
この気持ちを何と呼ぼう
胸の奥からこみあげてくる
甘酸っぱいのに時にほろ苦い
この想いを…
私達を何と呼ぼう
自転車の二人乗り
真夜中の長電話
冗談混じりのI LOVE YOU…
この気持ちは何処へ
私達は何処へ…
詩人:櫻 | [投票][編集] |
雨はキライ
だって髪はまとまらないし
お気に入りの靴は汚れるし
なによりあなたを思い出すから
雨が降ると決まってあたしは機嫌が悪くなって
するとあなたはこう言った
僕は雨が好きだよ
だってこの交わることのない空と地をつなぎ止めてくれるじゃないか
ああ
あたしが雨だったなら
あなたをつなぎ止めることができたのだろうか
もしこの雨が
あなたと繋がっているならば
還ってきて
あたしの髪を撫でて
逢いたいよ……
雨はキライ
雨音がうるさいし
出掛けられないし
叶うはずのない願いを願ってしまうから
詩人:櫻 | [投票][編集] |
37℃は中途半端な体温
だってこれじゃ
病気とも言えないし
元気とも言えないし
間をフラフラしているの
あたしと君は中途半端な関係
だって2人は
友達とも言えないし
恋人とも言えないし
どちらにも行けず困ってるの
体温計は37℃
この熱は
上がるのかな
下がるのかな
あたし達は
どうなるのかな…
詩人:櫻 | [投票][編集] |
この真っ暗な世界では
見えるものは何もなくて
ただ自分の存在だけが確認できるの
遠くからは楽しそうな笑い声
そこに行きたいけど
どこに行けばいいのか分からないの
誰か助けてよ
この手の先には
冷たい暗闇ばかり
自分がどこにいるかも
何をすればいいかも
全く分からないの
ダレカアタシヲスクッテ
モウ…ヒカリノソンザイサエ
ワスレテシマッタ
詩人:櫻 | [投票][編集] |
似合わない
そういっていつも
途中でやめてしまうピンクのマニキュア
これを塗れば
少しはあの子に近づけると思ったの
でもやっぱり
これを塗っても
あたしはあたしだし
あの子みたいに
可愛くなれない
醜いジェラシー
可愛いピンクが
なぜか憎くて
涙が一粒
今日もまた
マニキュアを塗るけど
やっぱり……
最後まで塗れないの
詩人:櫻 | [投票][編集] |
トマラナイ……
血が 痛みが この醜い感情が
この汚い僕を
この弱い僕を
どうか許して
人を憎むことでしか満たされない
そしてまた
傷は癒えることなく
増えてゆく
ああ……
イタイイタイイタイイタイイタイイタイ
詩人:櫻 | [投票][編集] |
行きたい
どこか遠くへ
誰もあたしを知らないどこかへ
眠りたい
二度と目が覚めないように
何も見なくてすむように
誰もあたしを必要としなくていい
ただあたしを傷つけないで
あたしを見ないで
でないと
ますます汚くなっちゃう
でも……
ほんとは……
みんなが大好きなの
ごめんね……
詩人:櫻 | [投票][編集] |
毎日あたしは
笑顔の仮面を取り付ける
仮面はときたま
外れそうになって
あたしはそれを
必死に顔に押しつける
素顔がばれないように
この感情が溢れ出さないように
1日が終わると
誰もいなくなると
あたしはやっと
仮面を外す
そして
1日中押し込めた思いを
やっと出すことができるの
あたしはピエロ
笑顔の仮面は
外すことは出来ない
でないと
たくさんの醜い感情が
止まらず溢れてきて
あたしはきっと
みんなを傷つける
詩人:櫻 | [投票][編集] |
『貴方がいる』
ただそれだけでよかったのに
欲張りな私
もっと もっと と
届かぬ願いに手を伸ばす
願いを叶える流れ星は
だんだん遠くなって
この手はついに
何も掴むことはできない
ならせめて
この星の見えない真っ暗な夜に
ただ貴方を想う事は
許されますか