詩人:日月子 | [投票][編集] |
日報の日付欄
埋めて気づく
今は遠い
アノ人の
誕生日
あの日
今からだって
祝ってって
車飛ばして来て
強引なパーティ
二人だけで
不用意の
プレゼントは
シャンパン味の
キスでって
ねだられて
長い甘い
もどかしいキス
した
思い出
今独り
横になり
同じ空
違う夜を過ごす
アナタ思う
しかめた笑い顔
声のトーン
思い出す
薄い唇
さらさらの髪
腕に込めた力
溢れてく
最後の抱擁も
頬撫でた指も
ああ
ハッピーバースディ
届いてよ
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今日初めて、
一人で線香花火など してしまった。
でも心では、
彼の事を考えていた。
子供の頃にみた、美しい夢のような光を眺めながら、
ここに
彼がいればな、
と思った。
小さな光に
照らし出された
横顔は、
どんなに
美しいだろう と。
花火が終わり、
象牙色の月だけが残った。
不思議と、
淋しくはなかった。
彼の近くに、
どれだけ近くに
いけるだろう、
と思った。
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月が満ちてくる
それは
眩しいほどの
本当は
心など
知りたい
言葉など
欲しくない
極め事など
多分
貴方も
同じように
私の心が
わからなくて
焦れてる
この秋のどこかで
多分
貴方も
同じように
私が
自分のものに
ならなくて
眠れないでいる
恋を
している、と
きづかないでいる
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1時間2分44秒の
最後の電話
熟された時間が
ゆっくりと
層を成して
流れ去った
目の前を
浮かんでくるのは
ありがとうとか
頑張ってとか
大事だとか
綺麗な言葉
ばかりで
自分の涙だけが
いつもより
温かかった
あなたは
知らないでしょう
私の恋の日々
つむいだ夢の数
見上げた
月の眩しさ
消えた溜め息の
重さも
胸が 痛くて
苦しくて
貴方の白い車で
どこまでも
逃げたかった
二人きりで
追いつかれない位
もっと遠くへ
帰れない位に
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月夜にひとつ
指輪かざす
我ひとり
ずっと大切に
している
この
月長石の指輪
私の指先に
その
長い指を絡めて
“俺の
チョーカーに
つけたら、
良くない??”
少し甘えた声で
アナタは
欲しがった
―今では昔のコト
笑ってダァメ、としか
言わなかったけど
―貴方は
いつか去っても、
―この指輪は、
…残るから。
胸に刻みついた
孤独は
解って
もらえそうに、
…ないね。
Moonstone
Solitude
Moonlit
Standing
…今は、
ひとり
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あなたを
記憶の中から
締め出して
思いがけない
花束のように
あなたの便りを
受け取れたら
いいのに
いつのまにか
心のアンテナは
高く高く伸びて
あなたの電波を
拾おうとして
遠く…遠く…
遠くまでさ迷う
空気のように
水のように
あなたへの想いは
私を満たす
生かす
恋、を、
している
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いっしょにいよう
遠く
遠くへ出かけよう
君の
意識の中の
過去の灯を消して
君の
今と未来を
独り占めしたいんだ
君の記憶の翼が
届かないくらい
遠く
追いつかないくらい
速く
この世の果てまで
出かけよう
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wild cherryに
指先を染めながら
ノドを鳴らして
こう思う
今が一番
楽しいんだよ
アキコ
手に入りそうで
入らない
手に入れたくて
遠い
近くて 遠い
遠くて 近い
遠いようで…
もう手の内
と、
舌なめずり。
Wild
American Cherry
指先を染める
舌が赤くなる
種を
ぺっ とはきだす
My cherry baby!
ワイルドで陽気
でも危険で
切ない
wicked
black cherry
今年初めて
好きになった味
赤い血のような
果汁の
小さな木の実
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夏の始めに
目を覚まし
甘く色付いた
果実が
揺れている
春の暖かな
陽射しは
ゆっくりと
熱を帯び
やけつく視線に
なりました
頬を撫でる
風
コットンの
手触り
熱い
砂
貴方の心は
自由ね
都会の冷気より
貴方の冷たい泉で
クールダウン
しましょう
甘く匂う
パッション・
フルーツ
貴方の眼差しで
目を醒まし
触れられて
赤く色付き
囁きで
甘くにじんだ
キスで
揺れている
情熱の
果実