詩人:るどるふ | [投票][編集] |
泥だらけの大人たちをみて汚いと罵った
唾を吐きまた泥を投げ付けた
それでもまわりを取り囲む大人たち
背中は泥ハネで真っ黒
内側は投げ付けられた泥で真っ黒
何も知らない純白の天使を真っ黒になりながら守ってた
唾を吐かれ泥を投げ付けられ
それでも微かに笑いながら一生懸命スクラムくんで
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僕の衣はひどく汚れて昔の姿はみる影もない
ここまで来てようやくわかったんだ
守られていたってこと
そしてそれを自ら汚してたってこと
気付いたら恥ずかしくなった
恥ずかしさで涙が出た
涙は滴り泥だらけの衣に落ちた
涙で洗われた泥の下はまだ純白だった
そうだ僕らは一度として着替えてやいない
今は泥だらけのその服もいつでも洗い直せば白くなる
恥じるたび悔やむたび
僕らはいつでもあの頃に帰れる
泥をかぶるのも恐くない
守ることで汚れたっていつでも戻れるんだ
あの頃の自分に
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自分には何もできはしない
自分を卑下してみたふり
押し隠すことで精一杯
変わる努力はどこへやら
天才に勝った凡人はいくらでもいる
なんてことを思いついただけ
なら何遍だって転べよ
笑われたっていいじゃないか
泥だらけになりながらでも前に滑り込めばいいさ
アイツにはアイツの
自分には自分らしさの
誰も規則なんて作ってない
やり方でいけよ
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もう君とは思い出の中でしか会えない
十年後
二十年後
思い出の君は親父になった僕をみて笑うんだろうか
君はあの日のまま変わらず卑怯にも笑うんだろう
僕は笑えるだろうか
このクソガキがって君をこけおどしながら
僕は心から笑えるのだろうか
少なくとも今の僕にはそれはできない
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「最近なんか楽しいことあった?」
不意の質問に言葉が詰まった
えっと
え〜っと
え〜〜っとねぇ
「特にないねぇ」
素っ気なく答えた
けど心の中は素っ気ないどころじゃなかった
多分幸せってやつはこの答えの中に隠れてて
いや答えられた数がバロメータってわけじゃなくて
幸せじゃなかったってわけじゃなくて
もっともっと幸せになるためには「特にないねぇ」じゃだめなんだ
特になくたって何か一つ
何か一つ見つけられる努力
努力なんじゃないかな
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君が流す涙の一粒一粒を丁寧にすくいとって小瓶に詰めた
そしてその小瓶がいっぱいになるまで僕は両手であたためていた
君がいつか手をたたいて笑えるようになったらそっと君の胸に返してあげたくて
もう君に返してあげられないから
冷たくなったその中身を僕は僕の胸に流し込んだ
君の涙分重くなった僕の心
僕があたたかく生きれたら涙も一緒にあたたまるかな
君が残したたったひとつ
あたためて僕は生きていきます
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朝の寒さにかじかんだ手
少し痺れた指先に自分の息をかけて暖めた
けど暖かいのは一時で
手の平についた水蒸気はさっきより余計に僕の手から体温を奪う
やっぱり自分じゃダメなんだ
君の暖かい手で包んでくれなきゃダメなんだ
ダメなのに
その手を振り払ったのは他ならぬ僕
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いつだってそうだ
なくなってから気付く
あんなに反省したはずなのにまた同じことを繰り返す
ちょっと重いから
ちょっと面倒だったから
手の届かないところにいったらまるで無い物ねだりのように
これは罰
大切になれて当たり前に甘えてたから
もう繰り返さない
繰り返したくない
もうこれ以上手放したくない
それがわがままだとしても
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罪には罰を。
罰には贖罪を。
贖罪には荊を。
同じことを繰り返す。
何度目かの過ちで失うものが
あなたをどれだけ苦しめることか。
知らないはずもないのに
また繰り返す。
また繰り返す。
また繰り返す。