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るどるふの部屋  〜 投稿順表示 〜


[61] 光蟲
詩人:るどるふ [投票][編集]

僕たちは光る蛾だ


互いに互いの光を求めて寄り集まる


時に相手の姿に嫌悪し


時に自らの姿を憂い嘆く


それでも寄り集まってしまう憐れにもまばゆい蛾だ


ああ、光っていることを忘れているのだ


飛び込もうとする仲間が輝くように自らも輝いていることに


忘れているのだ


寄り集まることを恥じるあまりにその塊の光度の凄まじさに


蔑み卑しむあまりにその美しいまでのすばらしさに

2005/09/26 (Mon)

[62] 演技派
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舞台で振る舞うボク役の僕


台本もないまま続く劇


観客の前でボロは観せられない


僕の演技はちゃんとしてる?


頬を伝う冷や汗に誰も気付いてないよな?


早く幕が引かないかな


このままじゃ潰れちゃうよ


舞台裏で戻るありのままの僕


台本のいらない日常


誰にも気兼ねしない振る舞い


けど、気付けば僕を見てるボクがいる


僕はボクらしく生きてる?


僕はボクをちゃんと知ってる?


もう幕が引くことはない


僕はボクであり続ける


僕はボクと一緒に生きていく

2005/09/28 (Wed)

[63] 
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君は忘れてしまったんだ


転ぶたび擦り切れる膝の痛みで


あの時掲げた夢の旗はいまでも右手でたなびいてるのに


でも大丈夫さ


何度転んでも確かに君はその旗を放さなかった


握った拳が無意識の産物でも


痛みに耐えたらまた歩きだせる


その旗をさすのはもう目の前だ

2005/10/26 (Wed)

[64] ただひたすらに
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君の為の歌はそんなに持ってないから


僕はいつだって同じ歌を歌ってしまう


調子っ外れのメロディー


声枯らした歌声


だからって聞き飽きたなんて言わないでくれ


いつまでも同じ気持ち胸に

いつか声が出なくなっても


歌を歌い続けよう


いつまでも同じ歌を


君は呆れて笑うかもしれないけど


これが僕ができる唯一攻撃かつ防御


君を愛し守るただ一つの手段

2005/12/03 (Sat)

[65] 違い
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時計の針はいつも僕の目を盗んで動いてる


小さい頃はそう思ってた


あの頃は時間さえ不確で


世界は伸縮自在なゴムみたいだった


今じゃ世界はビルディングだ


頑丈な常識に支えられたなんて快適な高層ビル


どちらが良くてどちらが悪い


こっちが正しくあっちが間違い


そんなことは大した意味を持たないけど


あの頃


確かに世界はゴムだったんだ

2005/12/03 (Sat)

[66] わかっちゃいるけど…
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僕にできることの多くが君にできることだとしたら


僕は君に何をしてあげたらいいんだろう


僕に言えることの多くが君が知ってることだとしたら


僕は君になんて言ってあげたらいいんだろう


この世界は広すぎて


僕だけしかできないことなんて


僕だけが言えることなんてホント一つもないんじゃないかな


「それでいいの」と君は言うだろう


「あなたがあなたで、そばにいてくれるだけでいいの」


僕も同じ気持ちだよ


「君がそばにいてくれたら、ただそれだけでしあわせだ」


だからこれで丸くおさまるのかもしれないけど


僕はなんて小さいんだって


僕はなんて拙いんだって


その気持ちがどうしても消えないんだ

2005/12/08 (Thu)

[67] ふりかえりみて
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今日の一日は何のための一日だったんだろう


何もせずただ何となく過ぎていった時間


今日世界ではいったいどれくらいの人がその命を落としただろう


そんな悲劇の一日をただ無意味に過ごした


今日世界ではいったいいくつの新しい命が生まれただろう


そんな奇跡の一日をただ何となく過ごした


そんなことを考えてみただけ


ただふと考えてみただけ…

2005/12/10 (Sat)

[68] 動いてないように見えても
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愚痴りたいなら愚痴ればいい


弱音なんて吐きたいだけ吐けばいい


今のままじゃいけないとがんばった


変わろうとガムシャラに動いた


次のためのインターバルなら


愚痴でも弱音でもそれは次への準備だ


新しい一歩のための大切な小休止

2005/12/20 (Tue)

[69] 
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僕は黒を着る


黒のジーパン


黒のシャツに黒のジャケット


黒く光る革靴


黒縁眼鏡に黒髪と黒い瞳


徐々に汚れてくのを隠したいから


淀んでいく目の光を誤魔化したいから


夜の闇に紛れてしまいたいから

2005/12/24 (Sat)

[70] 不純物
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何かを得るたび汚れていく


きれいだったあの頃に戻りたいような気もするけど


あの頃はあまりに知らなすぎた


ほしいものだけ手にしたいなんてわがままなのかな


純粋と無知


もうあの頃には戻れない


悲しみと喜びは捨てられない

2006/01/03 (Tue)
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