詩人:るどるふ | [投票][編集] |
ホームを行き過ぎる電車には
溶けた数十の人の群れ
その時人生は混じり合い
マーブリングされた社会がうごめいてた
僕ももうすぐその中に身を投げ入れることになるんだ
一人でなんていられない
僕は一部ですべてになるんだ
そうやって今日も明日もうごめいていくんだ
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もし君が
もし君が淋しさに耐えられなくなったら
頑張れなくなったなら
その時は空に高らか手を振り上げて
その時できた微風を僕はきつと感じるから
どこにいても
何をしてても
振り上げられた青空の手の平
きっと僕は掴みにいくよ
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スイッチを押すように思ったことがそのまま出てくればいいのに
まわりくどい回路なんか使わないで最短距離で素直なままに
そうしたらみんな嫌なことが増えるから?
けどもう発信しちゃったほんとのことは一体どこにいっちゃうんだろう
出口が無いままグルグルと
僕の中の回路をグルグルと回って一体どこに行くんだろう
ほんとのことがいっぱいで
僕の中でいっぱいになっちゃったらどうなるのかな?
いつかそんな日がくるのなら
僕はその日が一番嫌で
一番恐い
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ようやく慣れた春の陽気も後ろ髪をなびかせながら去っていく
季節の変わり目はいつも気持ちがざわついて
それがなぜなのかはわからないけど
多分色なんだと思う
春に春の
夏には夏の
それぞれに独特の色があって
今の時期はちょうど二色が混じり合ってるんだ
そのマーブルに巻き込まれたような流されそうな
不安や寂しさ
新しい色の出現への
期待や希望
二色に輝く世界が僕の心に映し出されるから
そして僕は世界と交わるから
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待ち焦がれてた光る風街に吹いてきた頃に
僕らは行こうあの山を越えて果てしない旅に
いつだって下から眺めて
そう無駄だって諦めて夢ばかり見てた
雲を突き抜けるような高い山も
空に浮かんでるわけじゃないんだから
木々をかきわけ進めばほら
いつか越えられるだろう
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色々なやっちゃいけないこと
「それはダメ」
「みんなしちゃダメっていってるから」
「常識でしょ」
「ルールなんだから」
そんな言葉は届きはしない
昼飯後の授業みたいなもので
子守歌にこそなれ感銘云々には程遠い
取り残されるのも嫌だから人並みにゃやってくけどね
僕が本当に知りたいのは「1+1」の答えじゃなくて
なぜ1+1が2になるのか
それを知る人は本当少ない
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緑色のベンチ
真っ赤な滑り台
ブラブラ揺れるゾウとブタ
オレンジ色に染まる公園で僕は一人
右手には携帯電話
左手には器用に持ったタバコと缶コーヒー
何を思うわけでもなく
遠くに見えるアドバルーン
それでも時間は過ぎていく
悲しくもなく
虚しくもなく
ましてやうれしいはずもなく
遠くに見えるアドバルーン
ただぼんやりと見ているだけ
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涙が出た
まるであの日飲み込んだ言葉が出口を見つけたみたいに
ポロポロ
ポロポロとめどなく
恐かった
あふれる思いに飲み込まれちゃうんじゃないかって
たまった思いに押し潰されちゃうんじゃないかって
けど実際は違ってた
あふれた涙はあったかくて
自然と笑顔になってたんだ
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大切だった
大切だったからぎゅっと握ってた
落とさないように
無くしてしまわないように
けど、大切にしすぎちゃったのかな
いつの間にか粉々の砂になって隙間からハラハラこぼれてた
両手で必死に塞いでも隙間はなくならなくて
僕はただ見てるしかできなかった
青く突き抜けるような空に舞うキラキラを
ただ、見送るしかできなかったんだ
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木が枝をカサカサと揺らす
数日続いた晴天に喉を枯らして
久しぶりの雨雲を必死に手招きしてるみたいに
曇った空なんか嫌いだけど
雨なんてたまったもんじゃないけど
そんな木たちを見てたら
なんとなく
雨も悪くないかなって思えてきた
自分がイヤでも誰かが喜ぶのならいいかなって思った