ホーム > 詩人の部屋 > chiekoの部屋 > ガラス

chiekoの部屋


[2] ガラス
詩人:chieko [投票][得票][編集]

私の手の中で薄いガラスが ぱりん、と割れて玉のような血の雫がぽたりと落ちていく

心もこんな風に割れたりするのだろうか
ぱりん、と呆気なく たくさんの傷を思うと少しだけ哀しくなった
一人でも生きていける≠ニ今でも私はそう言い切れるだろうか 人の腹から生まれ、たくさんの手に導かれながらようやく生きて来た私だと言うのに

砕けたガラスの破片を拾いながら思った
私の心の破片を
拾ってくれた たくさんの人の事を

いつか誰かの心の破片を拾って
微笑んで渡せたらいい私にたくさんの人が 当たり前のようにしてくれた時のように

2006/11/03 (Fri)

前頁] [chiekoの部屋] [次頁]

- 詩人の部屋 -