詩人:☆桜歌☆ | [投票][編集] |
記憶はだんだん
色褪せて薄れゆくもの
だから人は生きてゆける
悲しいこと苦しいこと
そんな記憶を全部
鮮明に覚えていたら
誰一人生きてはいられない
だけど色褪せて薄れても
消えてしまわないから
人は強くなれるのでしょう
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夜の闇を怖れて
立ちすくんでいたら
夜明けなんて知り得ない
あなたには
素敵な明日があるのに
まだ歩ける力があるのに
あなたを見てると私はただ
あなたを導く光になりたい
残り僅かな電池でも
あなたのそばにいたいから
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じぃちゃんに貰った将棋盤
代々受け継がれてきた
この将棋盤は
かつての大戦をも知ってる
じぃちゃんも
俺がちっちゃい頃より
大分年をとった
じぃちゃんは年をとるのが
イヤではないと言う
そんな言葉が暖かかった
じぃちゃんの子供は
女の子だけだったから
俺が産まれた時
心底嬉しかったと言う
きっとこの将棋盤も
俺の子供たちに
受け継がれるのだろう
ひ孫の顔も見せてやるから
元気にいてくれよ
じぃちゃん
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心をどこに置こうか?
君のそばに心を置こうか?
君のそばなら
僕は幸せかもしれない
だけど君の心のそばに
心を置いては
互いの心の内が
見えすぎてしまう
そうしたらきっと
君は僕の心に
僕は君の心に合わせた
生き方しか出来ない
そんな風に後手に回っては
君も僕も自分の心を
忘れてしまうから
心はいつも
君は君の僕は僕の
胸に置いておこう
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君のことを待つ
夢を見ました
雪が降りそうな
昼下がりの天気でした
夢から覚めた僕は
届くはずもない大空に
まっすぐ手を伸ばしていた
暖かいこの街では
めったに降らない雪を
両手に掴みたかった
届かないとわかっていても
僕は冷え切った両手を
伸ばさずにはいられない
遠い遠い願いも
叶うことがあるんだね
本当に嬉しくて仕方ない
僕が一目惚れした君は
高い空から舞い降りた
手のひらに乗せた
白い白い雪の華・・・
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本当の悪人は
決して悪人には見えない
悪行を悪行と思わず
人間を人間と思わず
心に宿すは純粋な悪
汚れのひとつもない悪
世間で言われる悪人は
その真似事をしているだけ
生まれ持った才能でしか
本物の悪人にはなれない