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cocoaの部屋


[62] とうめいにんげん
詩人:cocoa [投票][編集]




何度も 夢をみる

その中でも わたしは
逃げて 逃げて 逃げて

あなたの姿を 視界の隅に捉えながら
どうか振り向かないでと
息を潜めて 壁をつたって
襟を濡らす冷たい汗に 肩を震わせている

過ぎ行く人波が わたしの邪魔をする
わずかな隙が気配を零す
笑う膝を抑えて 瞬きをやめて
もう忘れさせてよと 叫ぶこともできない


きみが 気づいた
完璧だった
だから きっとただの時効だ
嫌なことも運命と呼ぶのだろう


昔のきみだ
澄んだ眼でわたしを見る
素直な空を纏う あどけないきみ
泣きながら差し出すそれに

今のわたしは応えられない



目が覚めて また夜が来て

何度も 夢をみる










2018/05/27 (Sun)

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