詩人:こころいろ | [投票][編集] |
目が覚めると泣いていた
冷たいものが頬をつたって落ちた
天井を見上げまた新しいそれが流れる
生暖かく流れてゆく
夢にみたあなたは
いつも以上に優しくてその優しい声で振動した優しい空気は
あたしの心のなかを満たし続けている
それとともにどうすることもできないものが瞳からゆっくりと流れ続ける
ゆっくりゆっくりと
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心を許して
お互い安心しきっている
何時間でも話ができる相手
いつでもそばにいてくれる
あなたの存在をこんなに頼りにしている
だが残念なことにこんな相手がいたら恋人ができない
恋人がいらない
あなたがいるから他の異性なんか必要がなくなる
きっとあなたもそうなのかもしれない
あなたは恋をしなければならない
前に進まなければならない
あたしがいたらだめなんだ
あたしはあなたの恋人にはなれない
なんでなれないのかなりたいのか分からない
だからあたしはあなたの恋人にはなれない
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確かにあたし達は異常だったのかもしれない
恋人でもないのに毎日毎日電話して
くだらない話
夜中からはじまる長電話
恋人でもないのに二人でいろんなとこ行って
恋人でもないのにお互いお節介なほど心配して
恋人でもないのにこんなにこんなにあなたのことを想ってる
そして恋人でもないのに
「普通の友達に戻ろう」って…
これが異性だから異常なんだって
もしかしたら普通に戻ろうとすることのほうが異常なのかもしれない
あたし達がこのまま自然に二人でいることのほうが普通なのかもしれない
友達以上、恋人以上、こんなあたし達は異常以上
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あたし達はお互いの境界線を超えてしまった
ひとつになろうと
お互いを知りすぎてしまった
誰にも踏み込まれたくない領域に自らが招き入れてしまった
自らが招き入れたのに入ってきた相手を責める
もう一度境界線をつくるのはめんどうになる
これから自由に入ってこられると困る
でも今さら境界線をつくるのはめんどう
だからこのままいっそう別れてしまおう
…って??
馬鹿じゃないの??
二人で守ってはいけないの??
踏み込んで欲しくないお互いの領域を知ってしまった二人では守っていけないの??
同性、異性、友達、恋人…そんなものにこだわる以前にあたし達はひとつになってしまった…
知りすぎてしまった