詩人:♪羽音♪ | [投票][編集] |
その音はキラキラとして
どこまでも透き通った
色をしていた
アナタの演奏で
何度も涙を流したよ
感動の涙と嬉し涙と
好きになった人が
アナタで良かったって
心から思った
楽しいことも
苦しいことも
切ないことも
今となっては全てが
良き思い出
あんなに辛かったのに
あんなに悲しかったのに
思い出すのは
アナタの柔らかい表情
思い出の中のアナタは
いつも笑ってた
それにつられて
私も独り微笑むの
その音はとても美しく
とても繊細だったね
まるでアナタの心を
映し出しているよう
繊細で壊れやすくて
危なっかしいから
いつか必ず
終わる日が来ると
頭で分かっていながら
それでもいつまでも
そっと側にいたよ
アナタが「もういい」というシグナルを出すまで
最後の日を迎えるのに
怖さを感じながらも ずっと側にいたのは
アナタがもし傷付いて
凍えるほどの寒さと 悲しみと痛みを感じたとき
そっと包んで
温めたかったから
暗闇を照らしたかった
私の大好きな
ピアニストさん
意地悪で冷たくて
時たまイヤらしいけど
優しくて温かくて
時たま紳士だった
どんなに辛く
当たられても
怒鳴られても
無視されても
ほんの少しの
優しさだけで
十分過ぎるほど
心を満たせたの
嬉しいことも
悲しいことも
腹立つことも
今となっては全てが
良き思い出
あんなに傷ついたのに
あんなに苦しかったのに
思い出すのは
アナタの温かい優しさ
思い出の中のアナタは
いつも優しかった
今日もアナタの演奏を聴くよ
愛したピアニストの音色は
どことなく泣いてるように聴こえた
それにつられて
私も泣いた
アナタは必ず
音で私を泣かす
孤高のピアニスト
だったんだね