詩人:♪羽音♪ | [投票][編集] |
ビールの匂い
それは貴方の匂い
貴方と出会う前は
あの匂いが大嫌いだった
私はお酒が苦手だったし
人の酒臭さも苦手だった
でも貴方との時間を
過ごしてみて
全てが変わったの
貴方に後ろから
包まれたときに香る
ふわっとしたアルコールの匂い
ドキドキと凄い安心感
貴方は警戒心の強い人だから
信頼できて安心できて
楽しく美味しく飲める人の前でしか
お酒を口にしなかった
だから私の前で
ビールのビンや缶を
何本も空けてるのを見たとき
心を許してくれているんだなって
すごく嬉しかった
ある日、貴方は
私の前でお酒を
口にしなくなった
あの日からだ…
二人の関係も
おかしくなったのは
友情とか愛情とかじゃない
信頼と絆に亀裂が入ったんだ
「信頼とかどうでもいい」タイプで「人を信じない」貴方が
私を信じてくれたこと
この想いを 気持ちを
大切にしたかったよ
今までごめんね
そして、少しの間だけでも
私を信じてくれたこと
ずっと忘れないよ
一生信じて…
何があっても
貴方にとって
疑念でしかない私でも
ずっと信じて…
なんて乱暴なことは
言わないから
少しのあいだ
一瞬のことだったとしても
貴方は私を信じてくれた
その事実だけで充分
その信頼と絆は
一瞬のことだったとしても
その出来事は私にとって
一生の宝物