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♪羽音♪の部屋


[17] 喪失感
詩人:♪羽音♪ [投票][編集]

素敵な貴方も 醜い貴方も そのどちらも受け入れようと思ったの
不思議だね まるで
獲物を見るかのようなギラギラした鋭い瞳 それを向けられても
怖いだなんて微塵も
感じなかった

そんな変わり果てた
貴方も私は貴方の一面として好きだった

別に何でも良かったんだ 貴方が一番それを望むなら 自らこの身も心も差し出しても 貴方がそれで満足するのなら

でもね気づいてしまったの
子供みたいにシュンとなる表情や 孤独に震える姿 涙ぐんだ貴方を見たとき 私は傍にいるべきじゃないって
お互いに傷つけ合い
すぎたんだ きっと


貴方とのサヨナラを
選んだこと
間違ってたのかな?
貴方をこの手で壊してしまうくらいなら
二度と会わないって
決めたのに…

昔の私は貴方にとって残酷なことを言った

"何があっても貴方の手は離さないから"

本気の気持ちでも
出来もしない約束

結局、私は見捨てて
貴方を裏切ったのか?

あの時、一瞬の喪失感と ずっと続く傷つけ合う行為 どっちを
選ぶのが貴方にとって心が楽になるのだろうか?と考えた

でも、今分かったこと喪失感は一瞬の事じゃない なかなか吹っ切れないものだって

そこに気付いたとき もう何が優しさなのか分からなくなった

すぐに吹っ切れると
思ったのに…
あとは全てを忘れる
だけなのに……

それが、こんなに苦しいなんて


こんな苦さを味わうのは 私だけで良い
貴方には全てを忘れて新しい生活の中で
笑っていて欲しい

2015/11/28 (Sat)

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