詩人:bin | [投票][編集] |
少年は哀しいほど青い風を連れて来た
土砂降りの中
濡れ濡れ加減あざやかに
「雨の中を飛ぶ鳥が綺麗なのは何故だろう」
みがいてもみがいても
決して落ちない染みがそう思わせる
遠い遠い靄の中
景色と溶け合う赤い傘
「こんにちは」
疑いなく もう一度あの花を想う
止まり損なったその勢いで
雨で出来た鏡を超えていく
また誰かに出会えるだろう
また誰かを信じれるだろう
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俺
カッコ良く
なっちまいたい
もちろん
中身のことです
だささと
カッコ良さは
繋がってんのさ
俺の大好きな芸人達が
笑いと一緒に
教えてくれました
おめーなんか
たいしたことねーよって
なんにも面白くねえし
気持ち悪いだけだぜ
ダセぇ
あーダセぇ
そしてキモい
たとえ
不様でカッコ悪くても
誰にも負けない
自分を持てよ
中身のない男に
なるんじゃねぇぜ
そんなんじゃ
大好きなあの娘に
胸張って会えねぇぜ
やっぱ
面白さにゃかなわねぇや
ちくしょう
かっけぇな
俺は
カッコ良く
なっちまいたい
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赤い傘を広げた女の子に 雨が降り注ぐ
寂しそうな顔
濡れ濡れ加減あざやかに
「私には重たくって凌げないよ」
あまりに突然の暗闇に声を失って
錆びついた心で涙も出ない
歩けない
「それでもまだ少しだけ笑えるんだよ」
ガラになく もう一度あの花を想う
止まり損なったその勢いで
雨で出来た鏡を超えていく
また誰かに出会えるだろう
また誰かを信じれるだろう
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動くに動けぬ
俺たちのキラキラ
冷めたら冷めたで
スカスカだし
だから俺たち
馬鹿になるんだぜ
そこは案外
自由なトコだった
世間知らずが踊るにゃ
丁度の良い
笑いの種と少女が香る
だから俺たちガッコ行く
もっと俺たちカッコ良く
きっと俺たちカッコ悪
そのままでいろよ
灼熱の十代
ブン投げろティーンエイジャー
その歴史は
いつかの一言のために
そうさ
俺たち
馬鹿になるんだぜ
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思春期
俺にとってのヒーローは
音楽をやっていた
周りの事など気にもせず
ただひたすら
自分をぶつけるその姿は
まだ何も解っちゃいないがきんちょに
凄ぇわかりやすく
教えてくれた
俺もそろそろ
髭を生やしてみたり
白黒の上を
裸足で歩いてみようか
鼻毛の出た写真で
雑誌の表紙をかざったり
シャンペン三昧の毎日に溺れたい
赤いネクタイなんか
したりして
思春期
俺にとってのヒーローは
音楽をやっていたんだ