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binの部屋


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詩人:bin [投票][編集]

もう誰も住んでいないあの家の前は
寂しくなるから通らない


子供がいつも持ち歩いている
無垢な入れ物のように
白黒赤青詰まってて


多分
もう何も入らなかったんだろう


突然破裂してしまったかのように
引っ越した


何度も上の住人が変わり
湿気が多くて
全然良い家ではなかったけれど


今考えると
17年間あの小さな空間が
母と姉と俺の距離を守ってくれたんだと思う



最後の日

真っ暗で何もない
その部屋に座り込み
たまらん思いで頭を下げた




住む家が変わっても
生活は変わらない


あの家はいつも通り
周りに背の高い雑草をいっぱい生やし
開き直った様にそこにある





誰も居ないまま残ってるくらいなら
無くなってしまえばいい



寂しくなるから 

無くなってしまえばいい






2005/12/03 (Sat)

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