詩人:#聖 | [投票][編集] |
立ち尽くしている間に
落ちていく
名誉だとか金だとかみてくれだとか常識だとか
涙ひとつ落とさずに
君は見てる
醜くなった僕を
映してるその眼が
おいていこうとしたその刹那
捨てないで
と
すがりつく
その眼に映る僕が
腐っていくのを知りながら
捨てないで
行かないで
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もはや
僕は僕を失ってしまった
けれど
未だ
君は君を保っているのさ
荒れ果てた
何もないこの世界の真ん中の真ん中で
声高らかに純粋を叫ぶ君
この涙が
乾いたこの地を
癒すくらい
流れればいいのに
この世界の馴れ果てで
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失っていた言葉は
意味を取り戻して
胸や頭に
溺れるような
感覚を思い出して
その癖
何故か興奮する
止められない
生きる意味を
また探しに行こう
不安も
孤独も
思い出したから
きっと今度こそは
人と成る
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刃物はもってる
だけどなにもしない
ただ会いたいの
大丈夫
刺すなら
このあたしの胸のほう
風は暖かいのに
あなただって暖かいのに
不安で
あたし
おかしくなったの
多分
流し目すらあたしにくれないでしょう
生憎
そういうところを愛してる
どちらかといえば重い方
それくらいじゃないと
どうせまたとぼけるでしょう?
胸を抉るような華
一輪だけとは言わず
全て受け止めて
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空が
手の届かない色へ変わる事を知り
縋る
手は居場所を無くし弧を描く
ならば
せめて閉じ込めて
私は私だけのものだと
途切れ行く意識を辿り
紡ぐのは一人の希望だけ
それすらも
静かに散り黒に飲み込まれる
空に
手を伸ばし届かない事を見た
巡る
声は木霊できずに現を映す
独つ
知らず彷徨いゆくだけ
私は私だけのものだと
消え行く葛藤に染まり
守るのは一人の色だけ
それだけも
聞こえずに黒に壊されていく
私は名をつけて閉じ込める
私だけが知っている鍵を
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君が弾く
幼い音が大好きだった
ごまかす笑顔が
たまらなく愛しくて
僕の得意気と君の照れ隠し
そんな未来になると思ってた
僕には
まだ聞こえる
告げた想いと涙
それすらも愛しくて
君の強さと僕の幼さ
そんな未来だと信じてた
その瞳が その声が
その仕草が その接吻けが
僕が愛したあなたが
まだ聞こえる
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いつまでも据え膳 あたしとあなたの距離 ここまでね
灰色に染まったし もういいでしょう?
言われなくたってわかってるさ
果てを目指したって 行けないことくらい
そんなことすら いけないことくらい
言われなくたって
もうその手が爪痕残すことない この背中はまた疼いて
鳴いた
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高鳴りを全て無視して
僕は笑う
世界の全てを無視して
僕は笑う
他者を全て無視して
僕は笑う
この僕だけの世界で
来ないはずの誰かに怯えながら
来てしまう明日に怯えながら