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みなみんの部屋


[17] 帰路
詩人:みなみん [投票][編集]

夜空の下
車のライトに照らされた
真っ新なアスファルトが美しい
海のような群青
口に入れると
生チョコレートのような食感
ガトーショコラのような味
フォークで刺した時の感触がたまらない
少し考えると
塩味も滲み出てくる
夜のハイウェイはまるで深海
車内はまるで潜水艦のよう
そよぐ木々は悪魔の植物で
狼の群れが息をひそめる
この世界では
群青に黄金を混ぜると
蛍光ペン色の靴紐になる
光る緑は閃光の如く
滑走路を走っていく
そして、下道へ降りた時の
あの静けさ
スキージャンパーが、着地した時のような
期末試験を終えた昼下がりのような
アドレナリンの容器に少しずつ
安堵のジュースが注がれる感じ
狼たちも追ってこない
車内は深海から海面に上がり
ゆっくりと進んでいく
そして、終電の秘密基地で
コーヒーにありつく
そのコーヒーはまるで
いや、やめておこう
もう眠い時間なのだから

2019/01/19 (Sat)

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