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みなみんの部屋


[52] 罪悪感と何か
詩人:みなみん [投票][編集]

見ろよ
溢れんばかりの罪悪感だ
神の前で縮こまり
小さく震えて見せる
その間、感じるのさ
「生きている」
羊の皮の中で
自分の呼吸を感じる

何かが生まれようとしている
決して良いものではない、何かが

罪悪感は幸福を食い尽くそうとする
理性とも言えるし、本能とも言える
おそらく双方をブレンドした感覚

罪悪感を野放しにするな
罪悪感を暴走させてはならない
次第に叫び出すだろう
苦しむ人間から目を背けて

「幸福が欲しい!不幸はいらない!」

その心は常に不幸だ
怯えきったその目が
他人には冷たく映る

何かが、静かに、大きくなっていく

罪悪感は心身を侵食し
滅ぼそうとしているのか
それとも清めようとしているのか

心の奥の奥で悲鳴が聞こえている
それが誰の声か分からなくなった頃
罪悪感は生ぬるい膜になり
あたかも自分を保護しているかのように纏わりつく
またも幸福を貪ろうとする
感覚は鈍っていく
それを適応と呼べるのか

人類が栄えた理由
手を取り合って生きてきたからなのか
目を背けて生きてきたからなのか
どちらだ
それは進化と呼べるのか
そもそも、栄えたと言えるのか

「幸福がもっと欲しい!もっとだ!不幸は近寄るな!」

息が苦しくなる
かなり大きくなってきた“何か”が
罪悪感と絡んで、心を支配する
些細な摩擦で
灼熱の怒りに変わる

置き去りにされた過去を
歪めて、殺そうとする
自らを正当化していく
客観視ができた頃には
快楽を覚える始末
溢れんばかりの罪悪感が
いつしか、やめられなくなる

罪悪感を野放しにするな!

2019/02/26 (Tue)

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