詩人:地獄椅子 | [投票][得票][編集] |
自殺の神様が俺にほのめかす。「お前なんかが生きててもしょうがねぇよ。さっさと消えちまいな。」
うわぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁあああぁ!
叫んでも叫んでも、苦しみしか覚えない。
悪意が俺を壊すんだ。偽善のハンマーを振り下ろされて正気が儚く散る。
浮ついた足取りで何処を彷徨えばいい。
うわぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁあああぁ!
うわぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁあああぁ!
俺は金が欲しい。
俺に金をくれ。
いいから早く。
幻覚も妄想も、もう俺はいらないから。
助かる望みのない現つ、青い鳥を殺しちまった。ちゃんと餌を遣ったのに。ちゃんと世話してやったのに。あんなに笑ってやったのに。
帰って来いよ。俺の青い鳥。
俺をせせら笑う奴らよ。お前等の背中にも自殺の神様が見えるぜ。気付かずに阿呆面してやがれ。
俺の心はキマイラ。半人半鬼、イル・スパイダー。人の心が欲しいだけ。人肌に唯触れたいだけ。
何枚毛布を被っても、痩せっぽっちの貴女を抱いてみても、寒い夜は寒いから、まさぐる手は震えるばかりだ。
うわぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁあああぁ!
うわぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁあああぁ!
イキるぜ。
(お前なんかが)
イキるぜ。
(生きてても)
イキるぜ。
(しょうがねぇよ。)
イキるぜ。
(さっさと)
イキるぜ。
(消えちまいな。)
自殺の神様に復讐する手段は一つしかねぇ。
人の心を失えど、青い鳥を殺しても、寒い夜に凍えても、金なんかなくても、土の上に毅然と俺は立つ。
迷惑だろうが、まだ居座るぜ。
うわぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁあああぁ!
どす黒い正気を保て。
ぬわっ!
刻には凶器を振り回しながら、時には狂気に振り回されながら。
ぐはっ!