ホーム > 詩人の部屋 > Aの部屋 > 日常幸福

Aの部屋


[35] 日常幸福
詩人: [投票][得票][編集]

インモラルではなく、
アンモラル。

親子の縁は往々にして
懐疑的な記念日を消す。


例えば胃の中が甘い夜とか
少し寝心地の悪いマフラー
背中に残した痛みへの謝罪
踵に張り付いた嘲笑の額が

今の私を作っているのだと
そしてそれが昨日の私の証


どうして生んだのか
聞かれたって困る
そう言われたら困る

望まれたか
望まれなかったか
それは結果ではない。


大嫌いな苦いチーズみたいに
言い切れない悔しさや悲しみ

あとは醗酵して薄れて忘れて
ゆくのをただじっと待つだけ

今年も来年もその次も

2008/03/15 (Sat)

前頁] [Aの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -