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[38] ジャン・クリストフに捧ぐウタ
詩人:tyuuya [投票][編集]

俺にとって詩とは唯の落書きであり、最もこれは俺の作品の場合であるのだが、書きたい衝動は早抑えきれずに、勉学も放棄してしまって、友というプリン体が落ちて砕け散ったようなやつらと付き合い。そもそも友というものに、果たして完全に理解しているのであろうか、それすらも沈黙のままだ。オットーを愛したクリストフは全てを彼に与え、そしてその逆も彼は欲していた。二人は幾度となく荒波を越えたはずが、結局短い物語、ショートコントとして幕を閉じた。
何故こうした機構が生じたのであろう。
それは脆くも社会であった。
脆くもは不手際かもしれない。寧ろそこは小さいが、目だけがバカにでかい、純正であった赤血を吸い尽すピラニアどもだ。

クリストフの幼少期は波瀾に満ちてしまっていた。
そもそもの原因は飲んだくれの赤っ鼻、メルキオールである。あいつは好きでもない女中と結婚し、カビ臭いボロ家の家に席を置いていた。そんななかでもクリストフは自尊心という誇りを決して肌身離さず持ち続けていた。たとえ親父から折檻を受けようとそれを手から落とすというしょうもないミスを犯すことも、太陽が焔を象徴した程に決してなかった。

さぁ、僕はこれからも読み続けよう。そして僕が自信を社会から奪われた時には、君が僕を支え、皺が深くなりすぎるまでかかろうと、僕は君に友情をあたえてみせよう。
さぁ、次はミンナの所からか。

2007/06/26 (Tue)

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