詩人:tyuuya | [投票][編集] |
そぅっと、優しい手で金魚掬いをするような君の頬に指でまるを描いた。
白く紅みを膨らませた君の掌を取り、華奢な閃光が明滅しつづけていた。
此処は土手。黄色い布がはげかかったような太い腕を持った神が、傾斜に位置する芝生らを多種多彩の種を用いて蒔いていた。
夕暮れ時に君と時計台下で待ち合わせ、君を破れない殻の中へと案内した。
僕は今たった一人の人の肌を擦りあわし、繊細な淡い髪のような垢が滴り落ちる。君の膝元にドブ川の水に濡れた猫が座ったとして、僕ら二人、無色の泡に包み込まれていた