橙灯が並木のように連なる通りを走り、そこから右にくだり右手のカビ臭いトンネルで乱交が始まっていた。苦痛も忘れさせるモルヒネを投与し、多くのジプシーをそこで手にとるように抱ける。周りも灯りが消えかかった焔に連れられて、仲間が一人、また一人とだんだん増えてくる。モルヒネで悲鳴を無くし、ジプシーを抱いて、アエギ声だけが倉の中を反射したこれほどの快楽はなかろう。これほどの美学はなかろう。
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