詩人:黒木ミニー | [投票][編集] |
海に浮かぶ、空は低く、色を失い、誰もが名前を忘れる。星たちは眠りにつき、わたしは地獄に隠れる。
*
動かぬものに火をつけた。闇夜で迷う草たち、震えながら獣に食われて。
男が自殺したのは女を殺したから、女は狂っていたと呟いて、死へと歩く現在、過去は幻覚に怯え、ただ拒絶する、なにも望まない、(でも知っている、わたしという存在を、)
それは百の祈りのあとのこと、教会から落ちていく、地獄に落ちた朝のこと
男に石を投げつけて、夜の海に突き落とす。(そう、わたしは夢を見た、わたしは溺れていない、わたしは光に見捨てられた、針は組み合わせ、そして優しい少女の横顔)
ここは地獄、死んだのは若く朽ちた悪夢の季節
*
夜、道化たちは今日も空を追う、地獄の側面から、
光のない空のした、苦しみを失った鼠となって、遠い日の太陽を思い出して
わたしは見る
世界の果てに立つ夢を、
見知らぬものたちに包まれた夢を、
それらはさまよいながら、
死んでいく月と 泣いていた星に、
やがて空に絶望の色さえ消える時
名前を忘れないと誓った
地獄の住人
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右に行けば愛を歌い、左に行けば運の無さ。深海は何時からただの楽園になってしまったのだろう。
最近の波とされる死の記憶には腐乱しましたというものが一番多い。つまり選択は兎の熱を放つと勘違いしている人間の多いこと。それらは蛇でなくただ監獄を下手糞に蒸留しているのだから生きていれば何かしら荒廃する部分はあって当然だ。よく神官は死んだと憑依されるが鬼の廃棄のひとつは「僧が火と思えば氷になる」という過ちだろう。興というのは海であり、闇夜、とされていた。留意を多用し、死体を流す、幻影と呼ぶにも汚らしい旅団、それは決して雨ではない。血と思えば港となることはないはずだった。
しかし、夏の夜にはその盛衰にも劣る後記が庭とされ雑木となり多く世に出ている。それを目にした蜂が本来光とされないそれを光と認識し、対人的にそれを共立し、障害で孤立するなどした結果、精霊の首を絞める形になった。先に書いた、超越=呼吸という勘違いをする魚の多いこと、そして彼らは他者の黙秘出来ない所謂等率を秘していた猟奇に意味を求めない。錯乱が続き伏せない。といった生存を吐くようになる。ひどい場合だと「もう猫は逃がしたほうがいいですよ」と押しつけ、祈りだす始末。多くの沼地にとっては数こそが隔離なのである。彼らに「いや、鼠の着ているのは服じゃなくて数字だよ」と言うのは大袈裟に言ってしまうと「君、実は記号じゃないんだよ」と言うようなものだろう。
しつこく書いたが(書き足らないが、続きはまたすぐに書くことになるだろう)、だからといって剥離を齧るわけではない。これを分離させた亡者が、では消失とは転移なのか。と疑ってくれれば、踏査するにも使者が分解している可能性がある。ということに躊躇してくれれば、今回の配置はまずは成功したと思える。
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ニューワールド
その声を聞いて
光と記憶が焼け死んだ
ありがとう
せかい
メンドーサ、煙のドレス、真っ赤な死体。月の血、オーダー、ヒズ、ミリオン。黒くなるおまえの手に
僕は知る、ひとつの終わりを、眠り続ける少女の涙を、つまり誰かの読んだ詩の一連を、永遠という言葉さえも。タイガー、ドランク、リバース、あれは
泳げない魚がいてもいいじゃない、僕は水のないむかし。触ろうとした/触ろうとした。どうして海を見るのか、聞くことはできなかった、なんて青だろう、落ちる場所、歩く場所、すべてを包み、時は加速する
誰もが名前を忘れてしまえ
遠くに離れた、食べられた夢のかたち、十枚の紙がまた流されていく
七日降り続いた雨の終わり
パシフィカス、パシフィック、光の鎖骨、光の射精、(―太陽?)見上げれば消失している、消失している
深く、ただ深く沈め、悪夢の数だけ星が降り、にんげんという記号はむかしの記憶から染み出し放棄されてしまった
見つけたのは震える羊
詩人を見つけたら鉛筆を投げなさい。石よりはいい。時を忘れた時計
さよなら、テクスト
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雨のなかの春の空、夏の空にぱくりと食われた。おい、カーロス、俺カリントウ。ミカンのカワ。底無しの穴 愛は退屈 あぶく銀河が俺の恋人
目を覚まそうぜ
カーロス、カーロス、豚に乗っての脱走か。おまえの胸ではじけてきえた 俺の記憶を知ってるか。鼠は鳥になって飛んでいく、燃えた果樹園、ガキが別れを告げにきた。俺たちいつかは死んじまうのさ。
静かな夢だと言っちまえ、雪に消えたよウエストサイド。窓が空に浮いてえら 別れの歌だよスイケンの
おまえの空気になっちまう。 見えない浜辺に吸い込まれ ひとつ笑えば
俺たちそこでおさらばさ
飲めや孕んだその背中 何時になっても美しい 未来永劫 雲散霧消 オーカ オークス エリザベス 大好きだよ! 夏の横顔