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黒木ミニーの部屋


[3] 記憶・1
詩人:黒木ミニー [投票][編集]


ニューワールド
その声を聞いて
光と記憶が焼け死んだ
ありがとう
せかい

メンドーサ、煙のドレス、真っ赤な死体。月の血、オーダー、ヒズ、ミリオン。黒くなるおまえの手に
僕は知る、ひとつの終わりを、眠り続ける少女の涙を、つまり誰かの読んだ詩の一連を、永遠という言葉さえも。タイガー、ドランク、リバース、あれは
泳げない魚がいてもいいじゃない、僕は水のないむかし。触ろうとした/触ろうとした。どうして海を見るのか、聞くことはできなかった、なんて青だろう、落ちる場所、歩く場所、すべてを包み、時は加速する
誰もが名前を忘れてしまえ

遠くに離れた、食べられた夢のかたち、十枚の紙がまた流されていく
七日降り続いた雨の終わり
パシフィカス、パシフィック、光の鎖骨、光の射精、(―太陽?)見上げれば消失している、消失している
深く、ただ深く沈め、悪夢の数だけ星が降り、にんげんという記号はむかしの記憶から染み出し放棄されてしまった
見つけたのは震える羊
詩人を見つけたら鉛筆を投げなさい。石よりはいい。時を忘れた時計
さよなら、テクスト

2007/08/25 (Sat)

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