詩人:ユズル | [投票][編集] |
浮いた
沈んだ
草原を夢見た
愚かだと笑った
わたしのなかのわたし
こぽこぽと音を立てて
重たい水のなか
なんとか息をするけれど
人まみれとお金の世界
社会とか窮屈で憂鬱なもの
わたしのなかのわたし
見失う
魔法なんていらない
静かに空のした
微笑んでいたいだけ
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いまだに
この時代に適応できない
わたしは世界を
間違えたかしら
心を豊かに 幸せに
宇宙と森と木漏れ日の歌みたいに
生きられないものかしら
疲れた心は
眠ることで
どれほど優しくもどるのかしら
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まるで初めて見たような景色だな
呟いてみたら笑った
たんぽぽの綿毛が舞う交差点
しあわせ色のキャンディは
いつのまにか舌のうえ
あんなに口にするのを
怖がってたのに
夜な夜な浮かべる
僕の夢ワールドより近い距離
手を引かれたら春の風だ
胸に積もったたくさんは
涙風になり吹き飛んだ
不思議な歌が聞こえる
さみしさも優しいんだね
きっと
僕らの心 空模様
いろんな色
夕暮れだって雨さえも
好きじゃないか
カメラには映らない繊細な空
とっても綺麗さ
嘘みたいに苦しい夜が襲っても
きっと大丈夫
そう思った 春の瞬間
そう思えない瞬間ばかりでも
この瞬間は 君にあげる
ふっと笑って また泣いたらいい
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言葉しか知らない僕たちの
雫が
漂う淡い期待を映して
零れ零れて
恍惚に伸ばした指先
ゆらりと
ささやかな痛みを連れた
ひとりを感じて
振り返る
水色の無垢な弱さを
閉じ込めたくて
それでも
雫が
覚えているだけ
透明なものが綺麗で
触れることさえ
ためらわれる
憧れ
言葉しか知らない僕たちなのに
儚い雫が
零れ零れて
美しいものになれたような
ひとときの世界を
旅している
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目を覚ましたような気がした
けれども世界は浮いたまま
日常を映す綺麗なかけらが
きらきらと降り注ぐ
揺れる心の音が 聞こえるみたい
もう何度振り返り
目を瞑って
ふうわり夢を探しただろう
甘い味をあげたいばかり
希望の芽は摘み取られ
それでもゆるやかに川は流れて
僕なんていないみたいだ
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伏せた睫毛の さきっぽから
曖昧な 揺らぎを 感じとって
理解を してあげたい
かすかな 息遣いも
目を瞑れば 流れる想い
誰もが幸せに なりたいから
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遠い 届かない 遠くで
何か 光った
呼吸を忘れるほど
美しいものを見た 気がした
彗星が ひとかけら
遠く 遠くへ 落ちたらしい
握った 冷えた手を ひいて
あそこへいきたい いいかな
僕らが目指すのに
理由なんて きっと何もない
言葉を落としてきた
光にただ 憧れた生き物
辿り着けないことを
知っている ずるい僕を
とめない 冷えた手
記憶を零しながら
僕らはいつだって 優しい
優しいだけで 苦しかったんだ
僕らの迷いに あたたかい眠りを
柔らかな笑顔を
彗星まで 歩けたなら
彗星まで 辿り着けたなら
そのときは
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めんどうくさい
身体もなんだかほんとうにだるい
優しい唄はとまっている
ゆらりゆらりと命を削る
ちっぽけなぼくらの世界を
てのひらにのせながら
ひとくちも食べずに
落っことした夏色ゼリー
あーあって悲しい意識もまた
睡魔のかなたにさようなら
明日もまた陽はのぼる
眠たいぼくは目を閉じる
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優しく円を描いた
水面は少し青のある赤紫
舟に乗った君は花束と
遠い旅路を行くらしい
月の光は今日も人の瞳を
惑わせ狂わせている
きらりと剣を構え
僕は格好つけて
空は少し黄色のある藍色
君の帰りを待つという
途方もない賭けに出る
君と僕は
互いにそれしかできないで
愚かな二つの輝きが
いつか繋がればいいと願いながら
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曖昧な言葉と へらへらした笑みで
今日も真っ暗な湖に 石を投じる夜
もっと しっかりできたなら
あるいは
もっと 奔放であれたなら
自らの魅力など やはり無いのではないかと
真っ暗な湖と 見つめ合う夜