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ユズルの部屋  〜 投稿順表示 〜


[281] Blue
詩人:ユズル [投票][編集]


きしきし音を立てて
どうしたって心は歪む
真っ直ぐに咲いた花がある
それは素晴らしいと思うけれど
こうなれと言う そんな瞳に
やはり心は歪みを増していく

イメージすれば現れる枠の中で
どううまくやればいい
人の目からは魅力の枯れた
可哀想な人に見えるんだろう

けれど君の熱いその言葉が好きだ
不器用でどこか理解できなくても
理解されないことが多くても
心の歪んだ君が真っ直ぐに
見据える世界はどんな風だろう
心の歪んだ僕と 共感しながら手を振って
求める優しさはなくとも
そんな君の不器用な真っ直ぐに
僕も頑張ろうと思えるさ
だから一緒にこの世界を
生きようよ

2014/01/20 (Mon)

[282] ひととき
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何度目でしょう
この朝焼け
おおきな川を照らす
まるで世界は美しい
車の窓越しに見上げる
わたしの睫毛に
陽はそそぐ
この歩みが
止まらないといいね
純粋に心が楽しい
ひとときの旅
かたちがかわっていく
そのなかでも
重い荷物を
持っている日でも
優しい朝の光
川をわたる車
無邪気な瞳を
思い出せたらいいね

2014/01/22 (Wed)

[283] 失った世界
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妄想の世界を繰り広げて
夜を楽しめるほど
子どもじゃなくなった
ふいに戻される
虚しさの空間に
振り向かない人を
好きでいられるほど
子どもじゃなくなった
叶わない哀しみに
重たい体
好きじゃない人を
好きじゃないと言えるほど
子どもじゃなくなった
情さえ枯れたとしても
壊すのは面倒くさい
仕事だとか結婚だとか
将来だとか地位だとか
この世界でわたしはこれまで
何をしてきたのだろう
見えなくなったしまった目で
動けなくなってしまった体で
枯れてしまいそうな心で
成長とはどういうものだろう
けれど
偏見や先入観に縛られず
人を尊重できるほど
大人になった
自分にとって恋や愛とは何か
見つめられるほど
大人になった
自分の憧れを憧れで終わらせず
努力する世界にいられるほど
大人になったじゃないか
すべては自分次第だと
きっとまだ輝けるのだと
世界はわたしのものにも
みんなのものにもできるのだと
わたしは君にそう言うよ
子どもじゃない
大人のわたしだから
失った世界の大きさに
もっと輝けるはずだよ

2014/01/24 (Fri)

[284] 
詩人:ユズル [投票][編集]


水と空気との境界線なんてなかった
ぽちゃんと音が鳴って
何か水の中に潜り込むまでは
小さくだけれど飛沫があがって
やがて消えていった
そのときから少しずつ
水に色が生まれ始めた
淡い桃色にも見えたし
ときに赤ぶどうみたいに揺れて
寝る前の電球みたいなあたたかな橙や
冬にひとり咲いた青い花の色
水はあっという間に表情を変えた
空気はあいかわらず透明で
けれどそれも何故か違うものに見えた
混ざり合ったり反発したり
風が生まれた瞬間のようだった
水と空気との境界線なんてなかった
ぽちゃんと音が鳴って
何か水の中に潜り込んで
美しさと醜さを知る物語
春を夏を秋を粉雪舞う冬を
色づかせ 紡ぎ始めたのだ


2014/01/26 (Sun)

[285] 月曜日の前
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情熱が
やる気が 失せてしまったのだと
ただ それだけ
こんなにも
心は むなしいもの
睡魔に さそわれるまま
瞼を閉じる だけ

2014/02/02 (Sun)

[286] きっと大丈夫
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ねえ
空がとても青く澄んで見えたのは
むかしむかしのお話
あなたは瞼を閉じて
暗闇を手に入れたつもり

ねえ いつから
ぼくらは大人になったのだろう
草木の揺れる速度さえ
変わらないものなどないけれど
暗闇を手に入れたあなたは
世界から取り残された

ようやく再び空の青さに目を覚ます
慣れない靴で走る
音楽をポケットにいれて
なんとか光を進むけれど
暗闇に長くいすぎたあなたは
いまさらに経験不足を呪う
汚れていないまっさらな足では
優しいだけで魅力などない
間違いだらけの旅路をしばらく
あなたは行かなければ

ねえ けれども
あなたは自分を励ましながら進む
大きく乗り遅れた分だって
遅くはないと言い聞かせながら
迷い悩み暗闇を忍ばせて
光の中をひたすら進む
どうか劣るだなんて 思わないで
愛しいその姿が
いつか心から笑えますように

2014/02/08 (Sat)

[287] 独り
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誰か いても
笑い合っていても
消えない
さみしい
孤独感
こんな 悩み
きっと まちじゅう溢れてる
だけど
それが 最大の テーマっていうくらい
さみしいんだ
僕らは いつも

2014/02/08 (Sat)

[288] 赤裸々
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難しい言葉で 迷路を作った
だってだめなんだよ わたし と
訴える瞳とか 思わせぶりな仕草
たいそうな孤独抱えたつもり
優しさを踏みにじらない程度に
駄々をこねているだけじゃないか

弱くて苛立つ 弱いなんて優しい言葉
まだ使ってる 自分に甘くて苛立つね

凍りついた窓から見える
夜の街を見渡しもせず
世界を広げられるとでも思ったか
みんなと楽しく生きたいと
願っていてもできない みたいな顔してる
願ったふりしてるだけで
本当は願ってすらなかったくせに

嘘で塗り固めた昨日と 何が違う?
澄み切って 素直に 風のようになりたい
それでも いつまでも開けない箱の鍵
優しさに甘えられるように
保険で残してる 歪みだとか苦痛

手を 差し伸べられたいがためのネガティブ
差し伸べられた手を 繋ぎとめるためのポジティブ
あなたの言葉で 頑張れるよって 態度
素直に 風のようになりたい
それなら いつまで そうしているつもりだ

いつまでも そんなふうに生きられると
思うなよ どうか 思うなよ
抱きしめた不幸を 大切にしていないで
そんなものなくたって いいんだ
そんな怖がりゆえに 傷つけてしまう前に
変われよ どうか 変わろうよ




2014/02/10 (Mon)

[289] 所在
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不思議でした
あれはとても美しく見えたのに
手にした瞬間汚れてしまう

散らばったがらくたを拾い集め抱いて
天を仰ぎ見る瞳には
空の青さは映らない 悲しいことに

握り返してくれる手に意味が
見出せないまま

不思議でした
それはとても美しく見えたのに
不安は増えていくばかり

2014/02/15 (Sat)

[290] 君の欠片
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ふりゆく カケラ
いつもより 星が輝いてる
奥の方で 鍵のあく音

舞い散る サクラ
いちばん綺麗な 痛み

広がることのない 渦の真ん中で
少し踏み出せば 狂おしい夢の中
軋んでいるだけの 歯車の
群れの中 抜け出して

ふりゆく カケラ
いつもより 声が震えてる
奥の方で 不安定な風

駆け出す チカラ
いちばん強い 痛み

さよなら 今までの明日
ふりゆく カケラ
届かない 愚かな想い



2014/02/15 (Sat)
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