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ユズルの部屋


[12] そして掬われる
詩人:ユズル [投票][編集]

いくつもの 細くて透明な糸
指先に 微かに触れた糸
ささやかな その感覚だけ
すべての糸を 辿ろうとした

そうして 繰り返し

胸の奥の風景の 瞬間を探し出す
途方もない 悲しみと喜びの間から
溢れそうなときは 慎重に
誰もいない 草原に流した

そうして いつまで

声が聞こえても 振り向けない
だってもう私は 残ってない
それでも声が ずっとするから
誰かがそっと 私を呼ぶから

涙を隠し切れなかったんだ

2010/01/17 (Sun)

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