身動きのとれない夜に怯え
枯れた花束はばらばらになる
くだけちることは叶わないのに
君の声は膜をかぶったみたいで
いまだなにも切り裂けない
階段を駆け上がる君の足音は
私の眠りをさまたげるばかりで
私はね
ふと流れるたまの優しさを
壊れないようにつまみ出して
透明の箱に閉じ込めて
ずっと大切に置いておきたいの
君は望まないだろうけど
君は許さないだろうけど
夜になれば眺めていて
眺めていたら夜が過ぎて
そんな夜を繰り返すの
君は望まないだろうけど
君は許さないだろうけど
2009/05/29 (Fri)