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ユズルの部屋


[332] 行ってしまった
詩人:ユズル [投票][編集]


まるい月に見つめられて
楽しそうな 星たちの群れの中
ぽっかり浮かぶ さみしい真実
“ 変わってしまったのは 自分 ”

世界は いつも こんな色をして
変わらず きらきらしていたのに
気付かないで 景色が変わったと
思っていた 思っていたの

眠りについたまま 目覚めない
月を綺麗だと思う 純粋
星の瞬きに酔う 情動
在りかさえ 見失って
夜に紛れたまま

やっぱり どこかへ行ってしまった
僕の知っている 僕はどこかへ
なくしたくないものを ばらまいて

間抜けな僕の 僕の心は
僕を探してくれているだろうか
僕の身体は 相変わらず
今もここに 在るだけ

ぎしぎし音を立てて あの日の想いが
痛みに変わる

やっぱり どこかへ行ってしまった
僕の好きだった 僕はどこかへ

2015/10/20 (Tue)

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