詩人:快感じゃがー | [投票][編集] |
ああ
ふたりが
共にいたのは
ほんの一時
同じ空を見上げ
同じ空気を
吸い込み
同じ愛、
纏って
同じ夢を見た
ねえ
きみは
言ったよね
今にも
泣きそな声で
そして
そう
ぼくは
なんにも
言えなくなってしまった
夜明け
やがて
別れの季節が、
来る
途切れた
絆を
手繰り寄せるたび
埋まらない
距離が
もどかしくなって
ぼくは
いつだって
壊れそうだった
いつだって
いつだって
終わりがあるのも
多分
知ってたけど
口に出したら
明日、
きみに
逢えなくなる気がして
振り返るのが、
怖かった
きみのいない部屋に
日の出は
花を撒きましょう
きみのいない世界で
夕暮れを
閉じ込めましょう
ふたりが
共にいたのは
ほんの一時
ふたりが
共に生きたなら
つづく未来は
あったの
ああ
ふたりが
共にいたのは
ほんの一時だけ
ほんの一時だけ
何度、
生まれ変わっても
きみを
選びつづけるよ
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カルシファーに
心臓を
あげる
魂は
費えても
心は
きっと
此処にある
あたしの
髪を
あげる
黒い艶に
這わせてよ
なめらかな
明日へと
架ける
虹
ねえ
七色も
要らないよ
謳歌する
為に
生まれてきた
途絶える
ことなく
つづく
営みの果て
ひらめ
みたいな
顔で
コラージュ
みたいな
メイクで
切り貼りで
繋げた
造語
繰り返す
流行
劣悪
あゝ
もう
黙ってなさい
青二才
心配は、御無用
赤信号も
一人で
渡れるさ
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君は
いつも
完璧を
強請る
完璧な愛や
完璧な
外見
現実と理想の
綱渡りで
得意気な
背中も
あの日は
かすかに
泣いていたのを
多分
きっと
見逃せなかった
そうだね
つまずいてばかりの
夕暮れに
ほんの少しの
刹那と
旅立ち
堪えたまんまで
まだ
せがむから
今もね
ずっと
掛ける言葉が
見つからないの
大人に成りたい
成りきれない
言いそびれた
後悔が
古びた
ポケットの
隙間を
塞いでいる
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わたしには
欠落した
感情
なんて
ない
ひとつもない
筈なのに
それなのに
わたしは
動けない
わたしは
動かない
どうやら
螺子が
切れてしまっている
みたい
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励ましの言葉より
たまに
平凡な体温が
嬉しかったりする
よく
相手の気持ちを考えろ
とか
空気を読め
とか
ニンゲンって
めんどくさいこと
ばっかだよなって
思ったりも
するんだけど
気持ちを
感じ取れる
生き物であって
良かったと
しみじみ
思う
いま、
きみの
平凡な体温が
何より
嬉しくって
たまらない
ああ
こんなことが
幸せだ
裕福じゃないけど
完璧じゃないけど
理想には
程遠いけど
こんなことが
幸せだ
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馬鹿みたいだ
みんな
僕を知らない
僕が
こっそり
泣いていることも
人知れず
本当は
傷ついてることも
知らない
悪を見出しては
悪に
成り切れず
傷んでる
そんな
劣等生である
それが
僕である
ねえ
指切りしよう?
秘密だよ
子宮に詰めた
黒電話と
ミッキー
秘密だよ
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非現実を
愛してたい
そう
これは
逃避とゆうマントの中で
怯えきった
休息
みたいなもの
クロールで
明日を
泳ぎ切るときの
息継ぎ
みたいなもの
そんな
ご褒美で
そう
多分
あまりに
弱すぎる自分を
奮い立たせる為の
或いは
叱咤する為の
強がりを
纏った
ほんの小さな
言い訳
そんなもので
それでも
現実は
現実でしかなくって
その世界で
私は
空を飛べないし
美しくもない
器用にも
生きられず
時々
後悔したり
泣いてみたりも
するの
朝は
いつも
遠いわ
けれど
健気にも
明るい
場所を
目指して
前に進んでゆきたいが
故の
この後進を
あなたは
愚かだと
笑うかしら
(回り道が
好きな
わたしたちは
必要のない
理由まで
持ちたがって
けれど
身軽に生きたがる
満腹に
なりたがる
無駄を愛する
生き物
そうゆうものよ)
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きみが
あの日
祈りに混めた
やさしさ
どうしようも
なく
願ってしまう
ブランコの
漕ぎかたを
忘れてしまう
"痛みのない國"
と
聞いた
ささやかな夜は
今にも
零れ落ちそうな
たっぷりの
黄金の
月溶けに
泣いたりもして。
ああ
夜空は
美しかった
美しすぎて
記憶は
飛んで
滴は跳ねて
明日を望んだ
もう
"そんな概念"
この深い溜め息が
とうに
吹き消したけれど
月溶けに
祈る
よく似合う
モラル
鈴の音が
聞こえたら
笑って
窓を
開けておいて
オレンジの
CHEEKで
その
かなしみを
食べ尽くして
あげたい