詩人:快感じゃがー | [投票][編集] |
にぶい夢を見た
空のない世界
きみを捜していた
追いかけていた
だけどやっぱり
夢の中ですら
ぼくはきみを
見つけられない
少し遅れて
目覚ましが鳴る
気だるい朝の始まり
重いまぶた開けば
窓一つ分の空
だけどちっとも
美しくないや
光がない
きみの心もここにはない
悲しくていつも
泣きそうなのは、きっと
そんな毎日の中に
何かを置き忘れてきたせいだ
この森を抜けた先に
待っているもの
それは、
悪夢とさして
変わらぬ現在
何が幸せで、何が不幸なのか
結局、ぼくは答えを知らないし
知る由もないよ
"唯、流れてる"
手を伸ばしたリモコン
理由なんてない
静寂が嫌いなだけで
だけどがっかり
くだらない星占いや
日々繰り返される、
似通ったニュース
興味のないことばかり
溢れているから
"時々、無性に走りたくなるの"
焦燥感、伴って
リアル
近づく現実感
にぶい夢の後味、かき消して
昨日を連れて
今すぐ逃げよう
そしてまた、
飽きもせず続く
凄惨な営みに
目を逸らして
明日に逃げるんだ
研ぎ澄ました精神も
ふやけた今日には
必要がないの
"段々、現実に疎くなる"
愚かだとか
卑怯だとか
叩かれたって、かまわない
"現代、自分の身は
自分で守らなきゃ"
理想は、当人にしか
描けないよ
諦める理由にするのは
勿体無いから
滑り込んでも
勝ったなら、
文句ないでしょ
あんまり、
本当のことばかり
囁いて
いじめないで