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快感じゃがーの部屋


[166] 虚無の色
詩人:快感じゃがー [投票][編集]




気持ちに嘘なんて、つけない。



例えば、あたしが
此処から消えてしまっても

季節は待つことを
知らないし



あたしが何度叫んでも
誰ひとり

涙してくれることが
ないなら



この世界は、

左右されることなく
同じ向きに傾いてく

自由すら手に入らない
孤独の流れだと



認めてしまう気がする



優しさを言葉に例えるのは、

お互いを強く
必要としていたいから



そうしたら、きっと
二人は永遠になれると

夢のような未来を描いて



期待していても、

そんな自分に
恐れ多く感じ



もっと先の確証まで
求めてしまう自分が

途轍もなく、けむたいだけ



わずらわしいすべてが、

未だあたしを
繋いでるだなんて



そんな現実を認めたくなくて

ただの強がりを
云っているのかな



だけど、

こんなにも嘘に塗れた
現代で

たった一人
歩いてゆく自信なんて



何処にも無いんだもの



切り離されたとき、

心を操る糸が
切れたとき



あたしはどんな気持ちで

この醜い世界を
見ているんだろう



どんな終末を
期待しているんだろう



虚無感に覆われた河の中

あたし、もう
何処までも流され

消え去ってしまいたい



熱い幻の上、
この情熱の色を溶かして

もう、
[無]になってしまいたい

だけだよ・・・。



2012/04/21 (Sat)

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