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快感じゃがーの部屋


[24] 蜃気楼
詩人:快感じゃがー [投票][編集]


いつもより珍しく
遅く起きた朝に、

温もりの冷めた
ベッドの乱れを

あたしはヒトリ
眺めたわ



白い白い
霧のなかで

たった一人
取り残されて

あなたはどんどん
逞しくなってゆく



『そんなユメをみていたの・・・』



目が覚めたとき
誰も居ないことが

どうしてどうして
こんなにも怖い



繰り返す
不器用な営みが、
あたしを
寂しくさせてゆく



あたしの知らない
あなたの世界

あたしの知らない
あなたの横顔



気づいたとき
あなたが居ないことが

どうしてどうして
こんなにも怖い


怖い
怖いよ



『傍に居て・・・』



あたしだけを
突き刺さるほど
見つめてて

手を伸ばしたら
すぐそこに
体温があるような

そんな距離を
あたしにちょうだい



有刺鉄線の向こうに
明日は待ってるわ




もう二度と、
冷めたシーツを
あたしに直させないで

2007/04/15 (Sun)

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