ホーム > 詩人の部屋 > 快感じゃがーの部屋 > 錆

快感じゃがーの部屋


[39] 
詩人:快感じゃがー [投票][編集]

焦げつくような
凍てつくような



不思議な
感覚





意識はあるのに





わたしは
無意識のなかで


浮遊してる




震えてる







頭が痛い


心臓が痛い




全身がずきずきと
酷くうずいて




鼓動が
体中を駆け巡る
音がする





ここはどこ?






うろ覚えにも
何かがあったことだけは

確かで



きゅんとした



不意打ち





どうして
涙がこぼれているの






姿が見当たらないことに
気づいたとき

何故か

もどかしくて





どうにもできないと
知っていたのに


街に出た





白い息

知らない世界が
わたしを包む




いま 生まれたばかりの
生命が

そこにある




"むすんでひらいて"




還ってきた
虚無感の波




うろ覚えにも
何かがあったことだけは

確かで...




ねえ

待ってはくれないよ

生も死も






立ち尽くしたまま

瞬きを忘れる




思考が行き交う

頭のなか





身から出た錆
なんていうけど


確かにそれは
そうかもねって


ひとりで
笑って居た




街は黙った







見放されて
かなしくて

止まらない涙が

きっと


ますます
わたしを

錆びつかせるんだ




そうして
動けなくなる



醜いままの
生涯...






街が黙って

わたしを押した





水たまりの虹を

愛せるほど


そんなにわたしは

強くない






ああ

待ってはくれないね

生も死も




後悔も




何にもなかったことには
できないかな?

2007/06/03 (Sun)

前頁] [快感じゃがーの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -