詩人:快感じゃがー | [投票][編集] |
恋にはぐれ、
幾つかの
季節が過ぎ
少し
大人になった
私の元へ
嗚呼、
またやって来た
大嫌いな
ノスタルジーのじかん
あなたは云ったわ
絶対に
帰ってくると
あなたは云ったわ
絶対に
倖せにすると
現実音が
遠のき始めてから
あたしは
酷く
塞ぎこんで、
あなたのこと
すら
思い出せなくなって
仕舞いには
もう
この手には
何にも
残ってなかった
気づいたとき、
窓の外では
3度目の木枯らしが
あたしを責めた
あたし一人、
取り残されたまま
何度だって
秋は生まれる。
庭に植えた
マリーゴールド
一緒に見てた
茜色の夕暮れ
あなたが
好きと言ったものは
すべて
いつだって
秋のなかで
廻っていたよ
出会った日
別れた日
愛した日
あなたと居た夜は
何もかも
すべて
いつだって
いつだって
秋のなか
気づいたとき、
窓の外では
5度目の落ち葉が
あたしを包んだ
あたし一人、
置いてけぼりで
何度だって
秋は生まれる。